お知らせ
水中考古学関連のニュースや関連記事を掲載します。
出雲の丸木舟
古代出雲歴史博物館で丸木舟が新しく展示されるそうです。 この丸木舟は県内で発見されたもので長さが5.5mあるとのこと。また焦がした跡もあり、火を使って加工したものの可能性もあります。
さて、火を使った丸木舟の加工は世界の民俗資料などによく登場します。半分に切った丸木の中で火を焚き、内側を削りやすくします。また、彫ったあとにも内側で火を使い暖めます。こうすることによって木が柔らかくなるので丸木を広げることができるといわれています。アメリカ大陸などではこのような事例が広く知られています。
Shinan Underwater Relics and 14th Century Asian Marine Trades
International Syposium in Celebration of the 30th Anniversary of the Shinan Wreck Excavation
先にお知らせした新安海底遺跡の発掘から30年を記念するシンポジウムが無事終了しました。木浦市の協力と多くのボランティアに支えられ、韓国語、中国語、英語、日本語の通訳を交えながら14世紀を中心にしたアジア圏の海上交易や貿易陶磁の流通に関する多くの研究成果が発表されました。また韓国、中国、日本、フィリピン、スリランカ、フランスを代表する水中・海事考古学関係者の間では積極的な情報交換がされていました。新安海底遺跡から出土した遺物の最新の図録もこのシンポジウムを機に刊行されています。来年には現在の海洋遺物展示館が国立の博物館へと昇格するとのことであり、造船・海事史、アジア海上交易、水中考古学に関する研究が韓国でますます盛んになることは間違いありません。
国内最古の櫂 佐賀で発掘
佐賀県の東名遺跡で櫂が見つかったそうです。約7000年前のものだそうで日本最古のもの。有明海につながる川のそばであったことなどから川舟をすでに利用していたそうです。 長さ1.16m、先端が平たく最大幅は4.5cm。
丸木舟なども一緒に発掘されれば面白いでしょうね。また、実際に舟で運んだものの特定が出来ればより当時の暮らしが分かってくるでしょう。河川は交通に適しているため昔から人々が利用して来ました。(文明の発生地は川が重要な役目を果たしています)日本ももちろん例外ではないでしょう。
南インドの水中遺跡 本格的に発掘始まる模様
南インドのMahabalipuramの水没遺跡(神殿など)については何度かここでも紹介しています。インドの考古学者が最近になりまた新たに水没遺跡を発見したようです。ここでは岩を積み上げた、もしくは長方形に切り取った跡などがあり、本格的に調査を始めるそうです。 この地方では紀元3-7世紀ごろに最も栄えたそうで、その頃の遺跡と考えられています。この地方では現在5-6件の水中遺跡の調査が行われており、さらに地域の水中遺跡の把握に貢献しそうです。
サルベージの合法化 アラブの船
2000年に紀元10世紀の沈没船がインドネシアで発見されました。遺物は主に中国産の陶磁器、そして宝石類(ラピスラズリなど)です。この船はアラビア半島で作られたと考えられており、船員もムスリム商人だったと想定できます。中国の船は東南アジアに進出するのは12世紀ごろでそれまではインド・アラビアからの船が中国まで赴き貿易をしていました。この沈没船は当時の物質文化、貿易のメカニズムなどを知る手がかりになります。
ただし、ひとつ問題があります。この沈没船の遺物がオークションで売られるからです。インドネシア政府は収益の半分をサルベージ会社とシェアすることが決められています。$40,000,000ほどの収益が見込まれています。これらの遺物が売られれば今後の調査などがほとんどできないことになります。しかし、インドネシア政府はこれらの遺物に証明書をつけて正式に沈没船から引き上げられて調査されたもののみを売却できることにしたそうです。これにより、政府が関与していない沈没船から引き上げられた遺物はすべて非合法となるため、基本的にはインドネシア政府が決めるスタンダードの元で発掘調査?が行われます。このため泥棒のように沈没船を荒らすとレジャーハンターはある程度少なくなるでしょうが、遺物が売られるのは同じことです。またこれによりスタンダードの高い考古学調査よりサルベージが増えることになるでしょう。