大阿武船解体工事進む

中国新聞地域ニュース
復元水軍船、引き取り手なく解体 ’06/6/8

尾道市は十二日から、旧因島市が一億円かけて復元した大型水軍船「大阿武船(おおあたけぶね)」の解体工事を始める。老朽化が目立つうえ、引き取りの話も輸送費用の問題などで合意に至らなかった。

 解体作業は、陸揚げ保管されている因島田熊町の民有地から、建造した内海造船田熊工場にえい航して進める。六月中に終える予定で、費用は約五百八十万円。

 大阿武船は一九九七年、村上水軍の本拠地の旧因島市が地域振興を目的に建造。全長約二十五メートル、幅約十メートル、重量約百トン。鋼鉄の上に木板を張り付けて胴体部分を造り、甲板上のやぐらや、矢を防ぐ盾板などは木材で製作した。

 NHKの大河ドラマ「毛利元就」や映画「あずみ」のロケでも使用され、地元イベントでも活用されてきた。しかし、自力航行できず多額のえい航費がかかることもあり、二〇〇二年十月以降「出番」はなかった。

 合併で同船を引き継いだ尾道市は、船の保管維持に年間三百万円かかるうえ、「文化財的な価値も低い」として今年一月に廃棄処分を決定。北海道などから数件の問い合わせがあったが、因島総合支所は「輸送や補修費用の問題で立ち消えとなった」と説明している。(石田憲二)


【写真説明】12日からの解体が決まった大阿武船

解体されるのはどことなく寂しいきがします。どうやら船体内部は復元されておらず外側だけのようなので文化財的価値はたしかにあまりにでしょう。もっとも文献や絵だけの復元には限界があるようです。水中考古学で実際に発掘を行えば当時の技術がよみがえります。その船を見つけるためにはサーヴェイの重要性を説き、自治体などがしっかりと水中文化遺産確認のための取り組みを行うべきではないでしょうか?橋をかけるまえの事前調査やソナーなどによる海域探査を少し行うだけで瀬戸内海などでは幾つか沈没船が発見されるはずです。

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