黒ひげの武器について…

海賊黒ひげが実際に使用した武器についてですが、いろいろと新しい事実が分かってきています。

カリブの海賊といえば、もちろん大砲をたくさん積んでいたわけですが、この弾が一風変わっていたようです。大砲の弾といえばあの丸い鉄の弾を普通連想しますが、海賊の船はちょっと違っています。いろいろなモノか作られていたり、その場でいろいろと工夫してあるもので殺傷能力を高めていたようです。たとえば、袋にいらなくなった鉄くずをつめてそれを発射したり、大砲の弾の後ろに鎖をつなげたりしていたそうです。

これらの弾がなぜ重要なのか?よく考えれば分かるのですが、これらの弾はそれほどまっすぐは飛ばないので、射程距離は短くなりますし、狙いも正確ではなくなります。また、船を壊すような威力などもなくなります。その代わりこれらの弾が発射されれば一風変わった音がする(であろう)ことと、これらのものが四方に飛び散るわけです。船を壊す鉄砲の弾ではなく、相手を傷つける能力に優れた飛び道具です。相手を殺したりすることもあったでしょうが、相手に傷を負わせて戦意を喪失させることが目的ではなかったのでしょうか?もちろん乗っ取る船もそれほど傷をつけることもありません。

このような工夫は良く知られていましたが、普通の軍船や商船に比べて変則的な弾が多いということだと思います。今までに知らなかった変わった武器も発見されているようです。その場で工夫して作っているわけですから当時の海賊の知恵のよさが伝わってきます。たぶん、失敗作もあったんでしょうが…さて、海軍などは遠くから弾を撃ちつけ船を壊したり、特に帆を壊すことが戦法の主流です。大砲により帆が壊れれれば、自由に動けないわけですから、こっちのもの。海賊は大事な船を傷つけずに獲物の船員に傷を負わせることが目的。戦いの目的によって大砲の弾も変わってくるわけですね。

このような弾はなんとなく日本の鷹島海底遺跡で発掘された「てつはう」にもなんとなく似ている気がします。これは13世紀の中国のものですが、丸い弾にたくさんの鉄片が詰め込まれていました。これは完全に対人兵器で船を壊す能力はありません。なかなか時代と地域が違っていても武器が似てくるのは面白いですね。

引用元:http://www.theatlanticwire.com/national/2011/05/real-pirates-actually-terrifying-new-discovery-reveals/38262/

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