水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

海と列島の文化 (シリーズ)

日本海と北国文化
日本海と北国文化
小学館 (1990-06)
単行本 (ASIN: 4096270016)

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なぜ水中考古学を始めたのか?

なぜ私が船の考古学に興味を持ったかについて少し話してみたいと思う。 論理的、科学的、そして抽象的な内容が多いWeb-Siteとなっているのでたまにはもっと身近に感じられる、パーソナルな話をしてみたいと思う。これを読むことによって誰でもやる気があれば考古学者としての道を進んでいける、そして水中考古学だからといってとくに必要な能力、技術は必要ないことも知っていただきたい。 自分のことを書くのはあまり気が進まなかったが、この学問をもっと身近に感じてもらいたく書いてみることにした。 これによりこの道を歩もうとする人がいれば幸いである。
    


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なぜ水中考古学?

なぜ今、水中考古学が必要なのか? まず、船がない世界を想像してみて下さい。 目を閉じてしばらくゆっくりとどんな世界になるか考えてみましょう。 日本は言わずと知れた島国ですから、島から島へは渡れません。 イギリス、インドネシアやオーストラリア、様々な島や大陸が無人島として存在している世界です。 日本はもちろん氷河期の後から完全に孤立しています。稲作の文化、鉄器などは日本にはまだないかもしれません。 今でも縄文人のような暮らしをしているのでしょうか? 世界各地で孤立した社会、文明が発達しているでしょう。


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RPM Nautical Foundation

RPMは最近できた団体でフロリダに本部があります。
INAとの関係も強くTexas A&M の学生のプロジェクトを支援したりもしています。

INA

Institute of Nautical Archaeology
INAのホームページです。 水中考古学の父、ジョージ・バス先生の設立した水中考古学団体です。 ウル・ブルンなどいろいろな水中遺跡を発掘しています。


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3. バーチャル考古学

最近、よくバーチャル・リアリティー(VR)という言葉をよく聞きますが、考古学にもどんどん最先端の技術を取り入れていく必要があると思います。VRとはつまりコンピューターで作られた環境を疑似体験することです。 実際にこれは体験してみないと分からないのですが、ようは遺跡を3次元、または4次元(時間軸)で作られた空間を自分の思ったとおりに動き回ることが出来るわけです。 作られたモデルに重量、質量、浮力、など様々なデータを与えることも出来ます。 発掘された船のモデルを作り、それを元に船がどのように沈んだかなどのシナリオを作り、その中で船を船を沈没させることも出来ます。 現在、キレニア号のモデルが製作中で、積荷など一つ一つも忠実に再現され、船がどうして、どのようにして沈んだかを調べるそうです。 


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海と列島の中世

海と列島の中世
海と列島の中世
網野 善彦
講談社 (2003-04)
文庫 (ASIN: 406159592X)

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4.骨・角・歯など

骨や角の約70%は無機物で格子状のリン酸カルシウム、フッ化物や炭酸で出来ている。 残りは有機物でOssein(またはコラーゲン)の一種でできている。 骨や角は熱や湿気で簡単に曲がってしまい、長期にわたって水につかっていると腐りだす。

加水分解によって有機物は崩れ、無機物は主に酸によって溶け出す。 水中では骨や角はスポンジ状となって見つかることがしばしばある。 時には有機物がケイ酸(シリカ)などと入れ替わり化石化することがある。 保存処理としては洗浄、補強は出来ても完全に保存することは今のところ無理である。


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2. 水中文化遺産保護

さて、水中で文化遺産(沈没船など)を発見しました。 この遺跡は誰のものでしょうか? 日本の近海、例えば瀬戸内海などで沈船が発見された場合はどうでしょう。 日本(地方自治体)に所有権があるのでしょうか? 発見した人のものでしょうか? 地上で遺跡が発見された場合と異なり海上はその土地の所有権があいまいなことが多いため複雑な問題となることがあります。 また、日本の船だとそれほど問題は無いのですが、例えば韓国、中国やヨーロッパの船の場合はどうでしょうか? 沈没した当時の所有物となるのでしょうか?


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3.合成樹脂について

合成樹脂は保存処理に良く使われる接着剤である。 合成樹脂はポリマー(重合体)の一種で幾つかのモノマー(単量体)から出来ている。 このモノマーが他のモノマーを持つ物質と結合しポリマーを構成する。 合成樹脂は大きく熱可塑性の樹脂と熱硬化性に分けられる。
熱可塑性樹脂はモノマーが2次元(平面)で構成され様々な溶媒で溶かすことが出来る。 熱可塑性樹脂は基本的には溶媒で解けいつでも分解可能であるが、熱や光に当たることで分解不可能な部分が出来ることもある。 熱や光が線状分子を架橋(クロスリンク)させ、熱硬化性樹脂に特徴的な3次元構造を作り出すことがある。
熱硬化性樹脂はモノマーが三次元構造を作り出し、いかなる溶媒でも解けることはない。 ただし溶媒によっては樹脂を膨張させゲル状になることもある。 最近一般的に使われている熱硬化性樹脂にはエポキシ、ポリウレタン、スチレンなどがあり、これらは触媒によって硬質化する。
保存処理では様々な合成樹脂が使われ、これらの樹脂は改良、または新しい樹脂が開発されている。ここでは特によく使われる樹脂を紹介する。


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