水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

Texas A&M Nautical Archaeology Program

 NAP(Nautical Archaeology Program)とINA (Institute of Nautical Archaeology)についての写真を紹介します。 NAPは大学のプログラムでAnthropology(人類学部)の一部になっています。 INAはジョージ・バス先生が開設した研究機関でNAPと共にTAMU(Texas A&M Univesity)に所属しています。 

   NAPは世界で始めて水中考古学を専門で学べるプログラムとして1976年に発足しました。 今でも一応海事考古学の分野ではNo.1と言われています。 今回は何枚か学校で撮った写真を紹介します。 3Dプリンターやスキャナーなどについては後日水中考古学とコンピュータープログラミングの解説と一緒に紹介しますので、ここには載せていません。

   写真はすべてRandyが撮りましたが、出版など無断で使用しないでください。 個人で使用する分にはかまいません。 また、もっと詳しくプログラムについて知りたければNAPまたはINAWeb-Pagesをご覧になるか,または掲示板でお知らせください。  


Texas A&M Nautical Archaeology Program の詳細は »

AIA Meeting (アメリカ考古学学会)

この記事も以前のサイトにあってものでしたが、いまとなってはあまりタイムリーではないのでのせてませんでした。 読み返してやっぱりここにもう一度公表することにしました。 

1月7日ー9日にかけてボストンでAIA(アメリカ考古学会?)の総会が行われます。 AIAは1年に一回の総会があり、これが106回目です。 由緒ある学会でArchaeology Magazineなどポピュラーな雑誌から専門誌など発行しています。 基本的には地中海の考古学がほとんどです。

今年のメインテーマはもちろん水中考古学です。  欧米ではすでに一般化している水中考古学ですがやはり大きな考古学学会のメインテーマともなるとうれしい限りです。 私もこの学会で発表しました。 やはり水中考古学なのでTexas A&Mの卒業生が多いですが他にもいろいろな教授や院生などが参加。 その中でもお勧めのレクチャーをここでは紹介します。


AIA Meeting (アメリカ考古学学会) の詳細は »

UNESCO 水中文化遺産保護

深海考古学のページにもリンクがありますが、やはり遺跡の保護は重要なことなのでここでもリンクをつけておきます。
UNESCOでは水中文化遺産保護を積極的に進めています。 

Korean Maritime Museum

韓国の木浦(モクポー)にある海洋博物館のページです。 
多少交通が不便でしたが、行ってみる価値のある博物館です。
新安沈船などが展示してあり、博物館の親切なみなさんやらスタッフに恵まれてます。
やはり、一度は本物の沈船を見てみるべきでしょう。

中国水下考古

中国国家博物館の水中考古学(中国では水下考古)のページです。
最近は中国は水中考古にかなり力を入れてます。 
テキサスからは去年、バス先生も協力を依頼され行きました。 

Nordic Underwater Archaeology

世界各地のリンクなどが集まっています。 水中考古を学べる大学、研究機関などなど。
ここから水中考古のサーチをしていくのがお勧め。 もちろんほとんど英語ですが。 

インド水中遺跡(神殿?)発見

インドからの最新ニュースです。  

 インドのタミル・ナドューのマハバリプラムで水中に埋もれた遺跡が発見されました。 この間のインド洋の巨大津波が起こる直前、波が引き、底には巨大な神殿があったのを見た人が何人も報告をしたのがきっかけに新たに注目を集めています。 この地には海に飲み込まれた神殿の話が伝わっていました。 言い伝えでは10,000年以上も前のものだそうです。 以前、グラハム・ハンコックさんがサーヴェイを行って遺跡があることを確認しました。 調査の結果遺跡は1500-2000年前のものではないかと言われていますが、6000年前の可能性もあると他の学者は語っています。 
  私の意見ではどう考えてもハンコックさんはインチキなので、この発見もまた”世界の大洪水伝説”と結びつけて話を大きくしていいるようです。 それよりも、れっきとした考古学者が調査を進めていく予定ができているそうです。 幾つか似たような記事があるので参考に。    
 
http://www.newstodaynet.com/01apr/rf16.htm
http://www.msnbc.msn.com/id/6993215/?GT1=6190
http://www.abc.net.au/news/newsitems/200502/s1312059.htm

製塩(水没)遺跡発見!追加記事

先日お伝えしたマヤ文明の製塩遺跡のさらに詳しい記事です。パドルの写真などが見れます。

東アジア中世海道 ー海商、港、沈没船ー 

 東アジア中世海道 ー海商、港、沈没船ー 

  2005年3月23日(水)~5月22日(日) 国立歴史民俗博物館 
  2005年7月6日(水)~9月5日(月) 大阪歴史博物館
  2005年9月17日(土)~11月27日(日) 山口県立萩美術館・浦上記念館

以前のお知らせページでも紹介していましたが、また改めてお知らせします。 新安沈没船の遺物の展示や中世の貿易のメカニズムについてなど、水中考古学、中世海事史に興味のある人には見逃せない内容です。 中世アジアはヨーロッパなどとは比べ物にならないほどに航海技術が発達しました。 しかし、その後の閉鎖的な政策により世界一を誇った海運帝国の歴史は忘れられてしまいました。 その忘れられた宋以降明の時代までに発達したアジアの海事を身近に見る機会です。

こちらの講演会もおもしろそうですね。
第256回(2005/4/9)「東アジア中世海道-海を渡った人とモノ-」
小野正敏(考古研究系)

マヤ文明の製塩(水没)遺跡発見!

マヤを研究している水中考古学者が水没した、または海岸沿いの製塩場跡を新しく41箇所発見したそうです。 これらの遺跡はマヤの他の都市に塩などを供給していたのでしょう。 今までは4箇所ほどしか知られてませんでしたが、今回の発見では木造建造物などもあり、多数の製塩用の土器、カヌーのパドルなども確認されました。 塩が大量生産され、川を使って各地に運ばれていたのでしょう。