水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

ナミビアの沈没船 アップデート

ナミビアのダイア採掘場で発見されたニュースのアップデートです。

約500年前のスペイン・ポルトガルの沈没船は銅のインゴット、象牙、金のコインが主な積荷だったそうです。この海岸に設置されたナミビアのダイアの採掘会社は1996年から沈没船などの文化遺産の発見の可能性があると指摘を受けており、今回、幾つかの大砲が見つかった時点で作業を中止し、遺跡として対処することが出来たそうです。南アフリカの考古学者は「海底や海岸で作業をしていればそのうちかならず沈没船が発見されるのは当然のこと」とコメントしています。

アメリカの研究者などもこの沈没船の遺物の一部を確認し、1450-1500年頃の船と断定しています。南アフリカの研究者などが中心となり発掘・研究を行うそうです。現在のところ、沈没した理由としてカルゴを載せすぎたことと、悪天候によるものだと考えられています。まだ船の特定はされていませんが、沈没船の遺物とスペイン・ポルトガルの文献資料を比べることにより、特定は可能だそうです。当時、アフリカを迂回してアジアに向かう船は国を上げての大事業だったので文献資料などは残されています。

今後の研究に期待が持てそうです。


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ダイアの変わりに沈没船

世界有数のダイアモンド会社De Beersのナミビアの採掘所で15-16世紀のスペイン・ポルトガルの沈没船が見つかったそうです。積荷も一部残っていたそうです。ナミビアの法律では、海底から発見された遺跡・遺物は国家の所有権になり、現在今後の調査方法などをスペインの考古学者などと検討中だそうです。沈没船発見のため、採掘は一部休止中になっています。この地域で沈没船が発見されたのは珍しく、国の重要文化遺産として対処するそうです。


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トレジャーハンターについて

ニューヨーク株式市場で合法な会社として活動しているOdyssey Marine Exploration社についての記事のアブストラクトです。

この記事を読んで私がおもったことですが、やはり商業的に沈没船の引き上げをするのは問題ありのようです。約1年前、スペイン沖でコインを積んだ沈没船の発見を発表し、一躍有名になったOdyssey Marine Exploration社ですが、未だにこの沈没船の所有権をめぐって裁判が行われています。また、発見当初は5億ドル相当の価値があると発表し、会社の株価が急激に上昇しましたが、後の発表では価値が400万ドルと発表。誤った情報で会社の知名度を上げ、株の操作、スポンサーを探すことを行っているようです。この他にも特定の沈没船の発見を発表した後に実は別の船であったことなど、また、沈没船の特定、位置などもほとんど極秘のままです。


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毎年恒例!夏のセミナー

今年の夏に水中考古学関連のセミナーが開催されます!東京海洋大学の海洋文化フォーラム、そして、その前日には水中考古学座談会が開催されます!

第4回海洋文化フォーラムを開催します          
 「水中考古学の最前線」
日時:平成20年6月14日(土)13:00~18:00
場所:東京海洋大学越中島キャンパス越中島会館講堂

講演
  「テキサスA&M大学の海洋考古学研究所」
  J.P.Delgado(テキサスA&M大学)

 講演
  「東南アジアの水中考古学:
          インドネシアを中心として」
  Gatot Ghautama
    (インドネシア水中文化財保護局)

 講演
  「日本の水中考古学の現状と展望」
  林田憲三(アジア水中考古学研究所)
              
 後援
  国際文化交流事業財団
  アジア水中考古学研究所
  テキサスA&M大学 

こちらが座談会のお知らせです。

ナイル川考古学調査

エジプト文明はナイル川無くして語れません…ナイルの底にはいくつもの遺跡や遺物が眠っているはずです。また、近世の発掘(または盗掘)中に事故でなくなった遺物もいくつか知られています。エジプト政府はナイル川のサーヴェイを行っているそうで、すでに何件かの遺物を発見しています。今後本格的な調査を続けていくそうです。


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巨大な船 2

[ 問題 ]

中国、明の時代に東南アジアやインド洋への大航海を成し遂げた鄭和の巨大な船は有名です。一説によると100m以上もの巨大な船だったといわれています。さて、ところで鄭和ですが、これは彼のもともとの名前ではありません。では、鄭和の本名は?

  1. 馬三寶
  2. 張居正
  3. 王二麻子
  4. 張衛
  5. 毛澤東


答えを見る »

考古学週間!?National Archaeology Week

オーストラリアやイギリスに考古学週間なるものがあるのをご存じでしょうか?端的には一般の人に考古学をもっとよく知ってもらうことを目的とした、運動です。まだまだ新しい試みですが、オーストラリアでは一分野の考古学だけでなく、様々な考古学分野が一緒に同時期に、考古学の認知を広めようと色々な企画を立てています。海事考古学も関わっています。まだ根付くのは時間がかかりそうですが、一人の一人の努力が、やがては意識改革をもたらすかもしれません。下記はイギリスの考古学週間

http://www.nationalarchaeologyweek.org.uk/

HMS Sydneyの発見

少しお知らせするのが遅くなりましたが、2008年3月中旬に1941年に沈没したオーストラリアの駆逐艦HMSシドニーが西オーストラリア沖で発見されました。同船は長年にわたって沈没の所在が不明であり、オーストラリア国内では今回の発見がラッド首相によって大々的に発表されています。その理由の一つとしては、HMSシドニーがドイツの強襲艦Kormoranとの戦いで645名の犠牲者を出して沈没した船であることが挙げられます。音響探査機器などを使用が同船の位置特定につながりました。沈没地点の水深は2000mと深く、今後の保護処置が気になるところです。西オーストラリア海事博物館にデータの管理が委ねられる可能性があります。遺骨なども船内残っているため、モニタリングなどに慎重な処置を行うようです。

世界中で話題が持ちきりの中国の「南海Ⅰ号」

水中考古学に関心のある方なら、検索すれば出てくる「南海Ⅰ号」の話です。沈没船の年代について、積載されていた硬貨から南宋と特定されています。しかし、積載されている硬貨でも、北宋の異なる時代の硬貨が多くの割合を占めるそうです。沈没船の年代特定で重要な要素です。

IKUWA3&WAC6

以前にもアナウンンスしましたが、2008年7月にロンドンで第3回国際水中考古学会議(IKUWA3)が開催されます。主催はNautical Archaeology Society (NAS)、Institute of Field Archaeologists、Institute of Archaeology、University College Londonですが、English Heritageなどイギリス国内の考古学団体が協賛しています。プログラムなどの情報はすでにホームページ上にUpされています。またIKUWA3の開催はWAC6(第6回世界考古学会議)の1週間後なので、両方の会議に出席する研究者もいるようです。