水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

松浦市鷹島で水中考古学セミナー開催

元寇終焉の島、鷹島で水中考古学セミナーが開催されます!

県や市町村の文化財担当者、学生、一般の方、どなたでも奮ってご参加ください。日本の水中考古学の発展の中心となった鷹島で水中考古学の最前線について学べます。

平成30年10月6日~10月8日

詳しい情報は、松浦市のウェブサイトよりご確認ください。

 

以下、松浦市ウェブサイトのから引用。

松浦市立水中考古学研究センターでは、平成30年10月6日~10月8日の日程で「あなたも水中考古学の魅力に触れる」をテーマに、水中考古学公開セミナーを開催いたします。
今回のセミナーは地方自治体職員、大学生に加えて、一般の方の参加も募集しております。参加費は無料となっております。
3日間の日程で開催しますが、全日参加でなくとも結構です。どうぞ奮ってご参加ください。

なお、参加を希望される場合は事前申し込みが必要となります。平成30年9月28日(金)までに参加申込書を提出してください。公開セミナー詳細及び参加申込書は下記よりダウンロードできます。

詳しくは、こちら

 

歴史秘話ヒストリア 蒙古襲来!

来週水曜の夜! 19日は蒙古襲来特集!

NHK歴史秘話です。19日(すい)夜10:25

鎌倉時代の元寇(蒙古襲来)に焦点を当てています。もちろん、松浦市鷹島にも取材に来ていたそうです。水中考古学の成果をテレビで見るチャンスですね。

 

今日見つけた水中・海事考古学関連ニュース

毎日、仕事で忙しいのですが、日々の水中考古学・水中・海事文化遺産のニュース記事(ネット検索は欠かせません)。ほぼ、自分の頭の中で読んで済ませているのですが、時々皆様に紹介しています。

今日は、今日私が読んだニュースの一部を紹介します。だいたい毎日、5~6件の関連ニュース記事を読んでいます。この他にも、沈没船の形をした宿泊施設がナミビアで人気だとか、南アフリカの水中にはまだ知られていない歴史がある!、バミューダでエイリアンの船を発見!、韓国の沈没船詐欺のニュースなどもありましたが、殆ど読まずにスルーしています。

毎日5~6件のニュース記事、そして、10件ほどの「なんとなく関連」した記事がネットにあふれています。水中考古学は、あまり情報や記事になることがないな~、という話を聞いたことがありますが、世界では様々な発見が日々あります。

以下のキーワードで世界の水中文化遺産のニュースを拾ってみてはいかがでしょうか?英語の勉強にはなります!

Shipwreck,  Nautical Archaeology,  Maritime Archaeology,  Underwater Archaeology,  Treasure Hunt,  Maritime History,  Submerged Relics,  などなど…

というわけで、下には、今日、私が読んだニュース記事。

 

① 新しいテクノロジーで沈没船を探そう!

https://www.maritime-executive.com/editorials/using-new-technology-to-find-shipwrecks#gs.uA3P7NU

 

② 香港の海事博物館について

https://www.scmp.com/lifestyle/arts-culture/article/2162533/when-hong-kong-was-way-station-maritime-silk-road-new

 

③ 咸臨丸見つからず! 日本のニュース! ちょっぴり残念!でも調査は続くよ! 日本語のニュース

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/226845

 

④ トルコ~湖の底から古代の教会。さらにその下には…

https://www.livescience.com/63498-ancient-church-hidden-in-turkey-lake.html

 

⑤ イスラエル~パイプラインの施設予定地に5,000年前の遺跡。

https://www.google.com/url?rct=j&sa=t&url=http://www.realclearlife.com/daily-brief/new-study-gives-clues-about-what-happened-to-mysterious-cannibal-shipwreck/&ct=ga&cd=CAEYCSoUMTQ4NjQ0MjAzNzUzOTcwMDg5OTMyGjllNDZjODE4N2IxNTVkZGU6Y29tOmVuOlVT&usg=AFQjCNGIHs7HKEVgqHJkZKwgsKcuWZx0yw

 

⑥ カナダの英雄フランクリン探検隊の船の調査について…

https://www.thestar.com/news/canada/2018/09/05/archeologists-explore-sunken-ship-to-uncover-secrets-of-franklin-expedition-shipwreck.html

 

⑦ 五大湖で1906年に沈没した船を発見!

https://www.detroitnews.com/picture-gallery/news/local/michigan/2018/09/09/1906-great-lakes-shipwreck-found/1227388002/

 

⑧ ハンリー号の行先は?

https://www.postandcourier.com/opinion/editorials/patriots-point-a-fitting-home-for-the-hunley/article_2f749820-b081-11e8-8fb3-b7c0a00f2bad.html

 

⑨ インドで国立海事文化施設の建設計画!

https://www.marinelink.com/news/india-builds-national-maritime-heritage-441201

ナノマグネットで鉄分を除去

長年、大型船の保存処理にはさまざまな問題がありました。

水中に使っていた木材を引き上げると劣化してグシャグシャになるため、化学薬品などで処理をするのに20-30年かかることもありました。PEG(ポリエチレングレコール)を使うのが一般的でありましたが、釘など鉄製品などから溶け出した鉄分が木材の中に入っていると化学反応を起こし、膨張して結果的に木材を破壊してしまうこともありました。

しかし、目に見えた変化を起こし始めるのは、処理を施してから数年経ってから。そのため、現在ではトレハロースなど新しい薬剤を使って処理することが増えていますが、メアリーローズ号や新安沈船など多くの著名な沈没船はPEGにより処理されており、ここにきて問題が発覚しています。

引き上げに数年、保存処理に数十年、やっと展示できたのに、劣化して崩れてしまう可能性がある!これは大きな問題でしたが、画期的な対処方法が生まれそうです。

簡単に言うと、木材の中に溶け込んだ鉄分を全て抜き取ってしまえば化学反応を起こさなくなるわけです。聞くと簡単そうに思いますが、鉄イオンとなって木材の芯まで溶け込んだ鉄分を実際に取り出す方法が今までありませんでした。さまざまな薬品に漬け込む方法もあるようですが、展示効果を維持、木材の現状を保つ、など条件が多くありました。

そのようななか、メアリーローズ号博物館などが中心となり進めている研究が大きな成果を見せているようです。鉄を抜き取る方法といえば、子供だったら逆にすぐに思いつくような発想です。そうです、磁石です。ポリマー単位の磁石を使い、鉄イオンを吸い上げる方法だそうです。

なかなか詳しく説明すると長くなるので、ニュース記事をお読みいただくか、論文などで発表されるのを待ちましょう。韓国の新案沈船など世界各地で問題になりつつあるPEGと鉄分の問題解決にやっと一歩近づいたような気がします。

「磁石を使う」と言う方法、気がつきそうでなかなか気がつかなかった。たぶん、大学院の授業などでこの問題を習ったときに、「磁石を使ってみたら?」と言ったら、他の学生から不思議な目で見られていたかもしれません。当たり前だけど、発想の転換と柔軟性、常識にとらわれない、など大きな発見とはこのようなものなのかもしれません。

個人的にはビックニュースだと思っています。研究成果を待ちましょう!

 

 

 

 

ドンスコイ 号について

日露戦争、日本海海戦で沈んだドンスコイ 号の「再」発見と詐欺についてです。

この会社が話した内容は、最初に発見した(嘘)、大量の金がある(嘘)、 引き上げて地元の発展に貢献できる(嘘)、仮想通貨でもうかる(嘘)、  株価の操作などなど。ひどい話ですね。

この会社が言わなかったこと。

1)沈没船は文化的・歴史的価値があり、世界では保護が行われるのが常識となっている。

2)鉄の船は、海底では劣化が進むので、むやみに近づいてはだめ。

3)引き上げた後、保存処理や管理などを考えると、毎年少なく見積もっても百億円は必要となり、公開も20〜30年以上は先となるので、数千億円の事業となる。これとは別に、博物館の建設が必要となり、もちろん、船体を丸ごと温度湿度を一定にした空間で保つ施設が必要。引き上げ費用も別予算です。

4)ちなみに、大量の金がもしマーケットに出回った、もしくは、保有していることがわかったら、どうなるでしょう?金の価値は暴落するでしょうね。15兆円の金塊を積めるほど大きな船ではありません。積めるとしたら、数百トンほどなので、1兆円にはとどきません。もちろん、暴落したら、それ以下ですね。保存処理費用にもなりません。

 

というわけで…。

世界トップクラスの水中・海事考古学の研究施設を持つ韓国ですが、このような事件が起こってしまったのは悲しいです。文化遺産をネタに稚拙な手口で人からお金を取るのは、やはり許せないです。

日本でも、似たような手口でお金を集めた事件も数回あったので、注意が必要です。ドンスコイ 号についてですが、今後、なんらかの形で文化遺産として、戦争メモリアルとして保護しながら、学術調査を実施してほしいと思っています。

ちなみに、よく話がまとめられたニュース動画があるので、ご覧ください。

ニュースは、こちら

アニメ アンゴルモア 対馬の元寇を描く

珍しく、アニメの紹介です。

対馬の元寇をテーマに書かれた漫画、『アンゴルモア』のアニメ化。7月から放送されています。

詳しくは、こちらのリンク先で

基本、深夜~明け方にかけて放送中です。録画して見る、ビデオレンタルが基本になるのかなと思います。が、そんな中、夜8時から放送している局があります!そう、対馬です!やっぱり地元では視聴率稼げるんだろうな。いや、内容は、やはり戦闘が多いので子供向けではありません。

応援よろしくお願いします!また、対馬にもぜひ!

  • サンテレビ
    7月10日より毎週火曜24:30~
    リピート放送 7月13日より毎週金曜24:30~
  • TOKYO MX
    7月11日より毎週水曜25:05~
  • KBS京都
    7月11日より毎週水曜25:05~
  • テレビ愛知
    7月12日より毎週木曜26:05~
    (初回放送は26:10スタート)
  • TVQ九州放送
    7月12日より毎週木曜27:00~
    (初回放送は27:05スタート)
  • BS11
    7月13日より毎週金曜25:00~
  • 対馬市CATV
    7月14日より毎週土曜20:00~
  • NBC長崎放送
    7月15日より毎週日曜25:20~
    (初回放送のみ25:50スタート)
  • RCC中国放送
    7月18日より毎週水曜25:25~

 

元寇の小説などは多くありましたが、対馬の合戦のみに的を絞った漫画は記憶にありません…まあ、エンターテインメントとして漫画ですので、史実ではないことや、時代錯誤は見られます。ですが、歴史に興味を持ってもらうには良いきっかけだと思います。対馬に行ってみたい!と思ってもらえればうれしいです。

 

アフリカの水中考古学

 

近年、水中考古学の調査が世界的に進んでいます。中国や韓国は国が水中考古学専用の調査船や水中ロボットをによる調査を行っています。また、カリブ海はもちろんのこと、インド洋、イスラム諸国でも調査が進んでいます。サブサハラ・アフリカ(北アフリカ以外のアフリカ)も例外ではありません。

特に、ケニア、タンザニア、モザンビークなど東海岸、そして、南アフリカ、ナミビアなどでも水中遺跡の調査が積極的に進められています。研究者の間では調査が話題になっても、これまでなかなか一般には知られていない部分もおおくありました。

そんな中、こちらの本の紹介。発売は来月となりますので、もちろん私は読んでいません。期待の一冊といったところでしょうか?これらの地域の研究、これまでの調査の問題点、今後の課題、政府の取り組みなどについても書かれているようです。地域の水中遺跡と海事史についても書かれているようです。私も、注文する予定です。

 

沈没船の所有権について その2

所有権について。

予定していたお話とは、違いますが。

沈没船が発見された場合、とある国が所有権を主張しながら、別の国が主体となり発掘することはよくあります。特に船という道具が、国境を越えるために作られたモノですから、多くに国々で領海内に他国籍の沈没船が数万件あるのは常識です。

軍艦などが発見されると、所有権が問題となることが良くあります。これは、他国の権限を制裁・強行できる法律がないためであり、また、軍艦の取り扱いについても、正式に決められた国際法はありません。曖昧なものや、複数の国の間での合意などはありますが、整備されていません。ユネスコ水中文化遺産保護条約は、実は所有権や軍の所有する船舶については、「これまでの慣習に従う」として、特に規定はしていません。ただし、海洋基本法もそうですが、基本理念として、利害関係者および社会・人類の共有の財産として適切に判断することが望まれています。

これまで、慣例として軍艦など国が所有していた船は、その国に所有権があると考えられています。たまに、沈没船が長期放置されたのだから、管理責任を放棄していると考え、所有権も存在しないと主張する人もいます。多くに国は、軍が所有したモノは、時間がいくら経過しても、船籍(所有権)は失われないとしています。そして、それを宣言している国も多くあります。

そこで、こちらのリンク先。ちょっと読みにくくて申し訳ないです。

https://www.gpo.gov/fdsys/pkg/FR-2004-02-05/html/04-2488.htm

アメリカが、自国の軍船などの所有権を他国にも向けて宣言した際、いくつかの国から、軍船などの取り扱いについて意見を聞いております。その回答が、文章で各国から提出されています。

 

まず、日本の回答を見て見ましょう。

`According to international law, sunken State vessels, such as warships and vessels on government service, regardless of location or of the time elapsed remain the property of the State owning them at the time of their sinking unless it explicitly and formally relinquishes its ownership. Such sunken vessels should be respected as maritime graves. They should not be salvaged without the express consent of the Japanese Government.” Source: Communication from the Government of Japan, September 13, 2003.

回答は、アメリカの領事館を通して提出されています。「日本の(軍)船はどこにあっても、日本が所有権を保有している。日本が正式な文章によって権利を譲渡することは可能であるが、海の墓として尊重されるべきである。」遺骨などもあるため、リスペクトしなさい!ということですね。

さて、次にロシア

Russian Federation: “Under international law of the sea all thesunken warships and government aircraft remain the propertyof their flag State. The Government of the Russian Federation retains ownership of any Russian sunken warship, including the warships of the Russian Empire and the Soviet Union, regardless the time they sank. These craft are considered places of special governmental protection and cannot be salvaged without special permission of the Government of the Russian Federation.” Source: Communication from the Government of the Russian Federation, October 3, 2003.

帝国時代のものも含めてすべてロシアが所有していますということで、許可なく引き揚げはできません!ということです。所有権ですから、その権利を破棄したり譲渡することができますし、国からOKが出れば問題ないわけです。国といっても、外務省なのか、その上なのか、軍なのか?

 

では、まとめ。

戦闘中に沈められた船であれば、国の所有は変わりませんが、捕獲・譲渡の場合は所有権は移ります。なので、日本の場合、無条件克服後は、すべてアメリカ軍の所有となります。

自沈した場合は、戦闘中であれば撃沈されたものであると想定しているようですが、場合によっていろいろあるようです。戦争終了後に破棄した場合は、所有者なし。発見した側が所有となります。

色々書きましたが、現在、ユネスコ水中文化遺産保護条約は、世界60カ国が批准しています。また、批准していない国々の多くは、ユネスコの理念やイコモス憲章の理念をベースに水中文化遺産の保護に取り組んでいます。所有権はあったとしても、さまざまな利害関係者と密に連絡を取りながら、最善の対策をとって保護を進めていくのが基本となっています。特に戦争遺跡は、実際にその場所で亡くなった方も大勢います。それらの方々をリスペクトし、メモリアルとして保護していくことが世界の常識となりつつあります。

日露戦争の巡洋艦

日露戦争で沈没した、ロシアの巡洋艦ドミトリー・ドンスコイ号が鬱陵島沖の海底で見つかったと韓国企業が発表したようです。

詳しいことはわかりませんが、「企業」「引き揚げの可能性」と書かれているので、考古学調査では無いようです。

日露戦争の巡洋艦発見!

面白い発見ですが、この発見から何を学ぶか?引き揚げはユネスコの理念に反しますし、保存処理にお金が相当かかります。また、周辺の自然環境も、実は沈没船があることで魚礁となっている場合もあるので、簡単に引き揚げとは言えないのが現実です。

 

沈没船の所有権について その1

さて、沈没船の所有権について。非常に難しい問題です。沈没船を発見したら、自分のもの?

一昔前であれば、「発見した人」が所有権を獲得するケースが考えられました。これは、特に沈没船を保護する法律がなかったので、一攫千金を望んだトレジャーハンターが勝ち組だったわけです。ただし、最近では、水中文化遺産保護の法律などが出来上がっており、トレジャーハンターが活躍できる場所は限られてきています。

ただし、もし、明確に沈没船の所有者がいたらどうなったでしょう?

ここ100年ほどの間の船であれば、所有者がいるケースが多いようです。文献資料などで沈没船が特定できればですが、もとの所有社(なんたら開運など)、もしくは、保険金をかけていた場合、保険会社が所有権を主張することもできます。

また、国が所有権を主張する場合もあります。海軍の船は、基本的に、沈没しても、その国の所有権は継続していると考えられています。これは、例えば戦国時代に日本へ来たガレオン船も国の船と考えられているため、勝手に引き上げてしまったら、国際問題へと発展します。(海洋調査や浚渫工事中などに発見したら必ず報告しましょう!もし本当に外国の船だったら賠償金の支払いや国際裁判など大変です。外務省とか、場合によっては安倍さんも対応するような事件となる可能性もあります。時価何億円の財宝を✖️✖︎会社が破壊!スペイン政府から賠償要求!とかニュースになったら大変) 第2次大戦の時のアメリカ軍のモノも同じですね。実は、日本政府も同じように外国に対して日本の所有権を主張しています。

最近では、いろいろなケースがあり、厳密に所有権を行使する例は少なくなっています。それよりも、沈没船を地域の文化遺産としてみた場合に、どのように管理するのが最善であるかを利害関係者で話し合って決めることが多くなっています。

そこで、タイタニック号。この船が発見された1980年代は、まだ沈没船を保護する法律がありませんでした。つまり、サルベージ 法が適応されます。この場合、慣習として、何かを最初に引き上げた人が所有権を得ます。発見したロバートバラード博士は、遺物を一切引き上げずに調査を終えています。彼曰く、「タイタニックのような沈没船は、人類共通のメモリアルとして残す必要があり、墓荒らしのような行為はしたくなかった。また、他の人も同じようにこの事故で亡くなった人に敬意を払って、引き揚げる人はいないだろう」

しかし、現実は甘くなかったようです。ベンチャー企業が引き上げを行なってしまい、その会社がタイタニックの遺物のオーナーとなってしまいました。詳しい法律の話はしませんが、いろいろありまして、結局、裁判所からの判断により、引き上げた遺物は一括で管理され、また、研究や一般への公開は積極的に行うことが条件として課せられました。

これで、一件落着?にはなりませんでした。こんどは、所有権を持っている会社が経営破綻。所有権を売却・譲渡することに。現在、名乗りを上げている会社がいくつかあるようですが、イギリスの博物館が権利を得る可能性があるようです。

ナショナル・ジオグラフィック社のニュースタイタニックについて

現在、タイタニックに類似するような遺跡が発見されても、おそらくドロドロ劇はないかと思います。色々な問題があるでしょうか、遺跡として保護していくには誰(どこの国)が活用・運営するかなどで問題となるでしょう。

 

ちょっとシリーズに挑戦。次回は、これらのケースを紹介しようかと思います。

沈没船はフランスのもの!トレジャーハンターにモノ申す。

イギリスからカナダへ所有権の譲渡