水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

ハイテク考古学 深海発掘

ORMEN LANGE MARINE ARCHAEOLOGY PROJECTは、以前にも紹介したことがあると思いますが、北欧でおこなっている深海サーヴェイと発掘のプロジェクトです。すべて水中ロボットを使って発掘作業などをおこなうそうです。今回、サイトが新たにアップデートされたそうなので紹介します。

1421

1421―中国が新大陸を発見した年
1421―中国が新大陸を発見した年
ギャヴィン メンジーズ, Gavin Menzies, 松本 剛史
ソニーマガジンズ (2003-12)
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「東アジア中世海道 」 次は大阪!

特別展「東アジア中世海道 ―海商・港・沈没船―」が7月6日から大阪で行われます! 前回もお知らせに載せましたが、今度は大阪へ! このような企画は水中考古学にも関連するものがあり、興味のないひとでもかなり楽しめるのではないかと思います。 私も現在、日本に戻っているので7月の1週目に見に行く予定です。 その感想をここのお知らせか論文などに発表いたします。 

ポリネシアからアメリカへ?

アメリカインディアンの言語学の研究からもしかしたらポリネシアからの影響を受けていた可能性があることがわかりました。 まだ実証されていませんが、これが事実だとするとポリネシアに住んでいた人々の海洋活動の範囲がもっと広かったことになります。 なかなか面白い研究です、なにかもっと実証できる手がかりが見つかるといいですね。

ギリシャのサーヴェイ

Texas A&MのShelly Wachsmann さんなどがギリシャで行っているサーヴェイのお話です。紀元前5世紀のサラミス海戦の跡地の調査です。 ペルシャ軍をギリシャの連合艦隊が打ち負かし、ギリシャの独立を守った有名な戦いです。 ギリシャにとっては歴史的大勝利、日本で言えば元寇のようなものです。 
まだ、しっかりとした船は見つかってませんが、ハイテク機材を使って調査を進めています。 潜水艦なども使って調査を行います。 Katerina Delaportaさんなど今年の初めAIAの総会ボストンでお会いしたギリシャの水中考古学者なども熱心に調査を進めています。 船がいくつかみつかれば一大ニュースになるでしょう。

大和政権の誕生

拾い物のエッセイですが、日本語のニュースがほとんどないので。
このような研究も水中考古学で解明することができるものと思います。
弥生・古墳時代の交易のメカニズムなど陸だけではなく海からの視点で見てみるのも新しい考古学の発展に結びつくのではないでしょうか?

ハイチで古代船発掘予定

ハイチで古代船(Ancient Ship)が8隻ほど発見されたそうです。年代など詳しいことはわかってません。この船から出土する遺物は売られて、ハイチの自治体などに収益金は分け与えられるそうです。引き上げを担当する会社はフロリダなどで裁判ざたになったこともあるそうです。 

世も末?トレジャーハンターテーマパーク?

何年か前にSS Republicという船を引き上げその遺物を売りさばいて大もうけした会社(Odyssey Marine)が一躍有名になったことがありました。 一応、出版物はありますが、水中考古学とはまったく無縁の無価値の内容でした。
その会社が今度はニューオリンズでトレジャーハンターの博物館(テーマパーク)を開くそうです。そのマネージャーとなったのがGeorge Beckerという方で、ディズニーのSea Worldなどを立ち上げた人です。

追加記事

OdysseyMarineホームページ

私個人の意見ですが、子供には楽しそうな内容ですが、資本を出しているのは歴史を破壊して作った会社であることをしっかり明記しておいてもらいたいものですね。アメリカの水中考古学は日本より30年進んでますが、このようなところは学ばす、しっかりとした学問として積極的に良いところをしっかり学んでもらいたいと思います。

水中考古学者であること

以前、水中考古学とはどのような学問であるかを、海事考古学、船の考古学との比較を通じて考えてみました。今回は、オーストラリア海事考古学研究所(AIMA =Australian Institute of Maritime Archaeology) が提示する倫理規定(Code of Ethics)を参考にして、実際に学問を実践する水中考古学者とはどのような人達であるかを考えてみます。


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ポルトガルArade沈船調査実施中

ポルトガルのArade川で現在発掘が行われています。Instituto Português de Arqueologia (IPA), the Centro Nacional de Arqueologia Náutica e Subaquática (CNANS)および the Portimão Câmara/Museu Municipal de Portimão (MMP) が発掘を担当しています。 この船は15世紀に沈没したものとみられており、ポルトガルの中では水中考古学発掘された最古の船ではないかといわれています。 船材など引き揚げて将来、保存処理終了後、一般に展示する予定だそうです。