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	<title>水中考古学／船舶・海事史研究 &#187; 調査・発掘</title>
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	<description>水中考古学／船舶・海事史研究は日本水中考古学の発展を目指しています。</description>
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		<title>サーヴェイについてひとりごと</title>
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		<pubDate>Thu, 16 Feb 2006 10:59:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Randall Sasaki</dc:creator>
				<category><![CDATA[サーヴェイ]]></category>

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		<description><![CDATA[日本で水中考古学がなかなか発展しない理由の一つにサーヴェイをほとんど行っていないことが挙げられると思います。サーヴェイとは磁気探査、ソナーなどを使った沈没船を探すための調査です。これは、基本的には船の後]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>日本で水中考古学がなかなか発展しない理由の一つにサーヴェイをほとんど行っていないことが挙げられると思います。サーヴェイとは磁気探査、ソナーなどを使った沈没船を探すための調査です。これは、基本的には船の後ろ(もしくは横)などに探査装置を取り付け調査海域を行ったり来たりして、海底面の様子を調べることです。先週ぐらいに見たニュースで、たいしたニュースではなかったのでここでは紹介しなかったのですが、そのニュースによると、数日間、ワシントン州では嵐に見舞われていたそうです。その後、１９６０年に沈没したクルーズ船が姿を現したそうです。海底面や海岸線が動いたので沈没していた船が出てきた、とのこと。　このことに関してちょっと一言コメントしてみたいと思います。</p>
<p><span id="more-331"></span></p>
<p>このようなニュースは良く聞く話です。イスラエル沖やデルタが出来る場所などは海岸線がめまぐるしく変わります。その都度、沈没船が発見されたり、また完全に砂に埋もれてしまったりします。水深が浅い場所は波の影響を受けやすいので沈没船などは埋もれたり埋まったりの繰り返しを行います。この状態では船の保存はあまり期待できません。有機物が保存されるには無酸素状態であることが最適です。深い場所で沈んだ船だといったん砂に埋もれれば安定して保存状態が良いことが分かっています。完全に砂に埋もれてしまえば保存はされますが、それを見つけるのは至難の業です。しかし、このような大きな嵐の後などには海岸線の変化により波の流れなどが変わり今まで見えなかった沈没船も見えることがあります。ただし、日本近海の場合、埋立地やドレッジ、海岸線の変化が激しいためどれだけの船が失われたのでしょうか？深海の場合はどうでしょうか？堆積率が低いのでカルゴなどが埋まらずに水底に突き出ていて発見されることが多いです。木材は残ってないですが、砂に埋もれた部分では残っています。</p>
<p>歴史、考古学資料をみるとほとんどの沈没した船は浅い場所です。特に、イギリスのロイド社などが船の記録をまとめ始めてからは面白い資料となっています。１７-１８世紀以降、８０％以上の船が浅い場所や陸に近い場所で沈没しています。１０％は遠洋、そして残りの１０％は不明です。基本的にいったん海に出てしまえばほとんど沈没することがありません。浅瀬が船にとっての大敵。簡単に言うと次のことが言えます。</p>
<p>浅い場所に沈んだ船　　大多数　　保存状態は悪い　　見つけにくい　<br />
深海に沈んだ船　　　ごく少数　　保存状態は良い　　見つけやすい　</p>
<p>１月にニュースで紹介しましたが、海難事故の発生件数,昔は船の数が少なかったとしても安全性が低いとも考えられること、また、海外の資料な<br />
から１年で日本近海で約５００隻の船が沈没したと考えています。５００隻のうちの１０％、つまり１年で５０隻は水深の深い場所にあります。大型船１５ｍ以上の船が一般的となった中世以降、１０００年前から考えても１０００ｘ５０隻の船が日本近海にあります。</p>
<p>地中海では２０００件以上もの沈没船が発見されていますが、ほとんどが浅い場所で発見されています。そして、正確な数はわかりませんが、７５％以上は偶然に漁師などにより発見されています。トルコで沈没船の調査が多いのはスポンジダイバーのおかげです。彼らがスポンジを取りに海に潜ったときに沈没船に遭遇します。見つけにくい浅瀬でもこれだけの船が見つかっています。深海にある船はほとんど誰も捜しに行かないため、発見される機会が少ないのです。深海のサーヴェイを行っているバラード博士は、イタリアとチュニジアの中間地点を調査した際、１回の調査で（２-３週間）で５－６隻の沈没船を探し当てました。深海は海底面の起伏が少ないため、何か物体があると特徴的に見えます。また、サイドスキャンソナーなども水深の深い場所では効率良く使えます。サーヴェイさえ行えば見つかるのは確実なことは誰の目で見てもはっきりしています。<br />
では、どこを探せば良いのでしょう？　重要なトレードラインはもちろんですがいくつか考えるべきことがあります。それは、船が深海ではほとんど沈まないため深海でも船が沈みやすいところを当たることが考えられます。それはどのようなところでしょう？</p>
<p>トルコにヤシアダという遺跡がありますが、ここでは４世紀、６世紀、１６世紀の船などまとまって発見されています。特に４世紀と６世紀の船は重なり合うように発見されました。ヤシアダというのは平たい島というトルコ語から来ています。回りの海は水深が３０ｍあるのに、ここだけ針のように突き出て浅瀬になっています。そして、島が平らなので視界が悪いと島が見えにくくなり浅瀬に乗り上げてしまう。そのため、この場所には沈没船が幾つもまとまって発見されています。また、天候が変わりやすい場所や海流の変化が激しいところも船が沈みやすい場所です。もちろん島と島の間など航路が狭い場所には沈没船が多いことはいうまでもありません。このような場所を中心にサーヴェイをおこなえば沈没船の発見につながるのでしょう。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>サーヴェイの基礎</title>
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		<pubDate>Tue, 29 Mar 2005 08:20:19 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Randall Sasaki</dc:creator>
				<category><![CDATA[サーヴェイ]]></category>

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		<description><![CDATA[発掘や実測などと違いサーヴェイといわれても何のことだか良くわからない人が多いと思う。　そこでまず、サーヴェイの定義、そしてその重要性を解説をしてみる サーヴェイとは事前調査という日本語が一番適しているが、]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>発掘や実測などと違いサーヴェイといわれても何のことだか良くわからない人が多いと思う。　そこでまず、サーヴェイの定義、そしてその重要性を解説をしてみる<br />
  サーヴェイとは事前調査という日本語が一番適しているが、厳密には少し違う。　事前ということは発掘をすることを前提としていると捕らえることが出来る。　しかし、サーヴェイだけで立派なプロジェクトであり、発掘以上に重要性が高い。　まず、サーヴェイといっても、いろいろと種類がある。</p>
<p><span id="more-14"></span></p>
<p>サーヴェイとは？</p>
<p>最初に簡単にまとめておこう　<br />
サーヴェイには２種類ある。　<br />
 （１）遺物の有無の確認　<br />
 （２）周知の遺跡の調査　　（どちらも遺物の引き上げを伴わない）</p>
<p>（１）では聞き込み調査、目視確認、探査機器の使用が考えられる。　  水中ロボットの使用のある。探査機は主に音波（ソナーやマルチビーム）、磁気探査（マグナトメーターなど）、やその他（サブボトム・プロファイラーなど）がある。　</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/Sonar001.jpg" width="420" height="320" alt="" class="left" align="left" /><br />
これは船の後ろにつけて引っ張るタイプのもの（ソナー） だいたいどんな船にもつけられます</p>
<p>　　　まず、遺跡の有無を確認するもの、そして、遺跡があると分かっている場合には、遺跡・遺物の内容の把握もサーヴェイである。　この場合、発掘との違いは、実際に遺物を引き上げるかそのまま水底に残しておくかの違いである。　遺跡の有無の確認は聞き込み調査から始まる。　ダイバーや漁業組合など沈没船らしきものを見た、または遺物を引き上げたことがあるかを調べることから始まる。　潜って海域を調べるのが一番確実であるが、時間が掛かるのと効率が悪い。　磁気探査機や音波探査機を使って沈没船の有無を確認する方法はかなり前から行われている。　<br />
　<br />
水中では音波が一番使いやすく、他の電波などは使えないことが多い（例えば水中ではGPSは使えない）。　音波の跳ね返ってくる角度などから海底面の状況を見ることが出来る。　ソナーやマルチビームなどいろいろな機材が開発されているが、基本的な音波探査機の原理はそれほど変わらない。　この機材を船の後ろから引っ張るか、船体に取り付けて使う場合もある。　ただしこれらの機材は砂の中まで見ることはできない。　海底面を映し出しているだけである。　</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSCN0023_11.jpg" width="420" height="320" alt="" class="left" align="left" /><br />
船の下に直接つけます（マルチビーム）　そのため使える船、セットアップには手間がかかります</p>
<p>磁気探査機は海底面近くの磁気を察知する、いわば金属探知機に似たようなものである。　機種や種類などいろいろあるが、奇麗な画像が出てくる音波探査機などとは違い、磁気の波長の違い、反応箇所がわかる。　反応が強ければ砂の中に埋もれていようが”そこに何かがある”ことがわかる。　<br />
　　<br />
サブボトム・プロファイラーなどは海底の断面図などが作成できる。　その他にもいろいろな機材が開発されてきている。サーヴェイで重要なことは位置を確認しながら調査をすることであり、機材の能力によりどれだけのリサーチエリアになるかなどを検討する。そして、何を探しているのか、海底面の状況、などなどサーヴェイを始める前に考えることはたくさんある。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/image.jpg" width="420" height="420" alt="" class="left" align="left" /><br />
これが音波探査で作成された海底面図です</p>
<p>さて、周知の遺跡のサーヴェイは特に重要である。　遺物を引き上げるという行為は遺跡を破壊することである。　水中遺跡の場合、開発で崩される以外は割りと安定している。　そのため、引き上げた後の保存処理にかかる費用を考えるとそのまま水中に残しておいたほうが良いのである。　また、将来もっと正確に発掘できる技術が発達することも考えられるし、発掘をせずに保存できることが遺跡には一番良いのではないか。そのため、まず遺跡の広がりをきちんと記録することが第一。　遺跡の時代、特徴、保存状況などの確認、そして遺跡を破壊する要因があるかを検討する。　これらの情報は簡単にアクセスできる場所にまとめておくことが大事である。　将来発掘の可能性があればこれらの情報をすぐに引き出せるようにしておく。　</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/anchorsurvey.jpg" width="420" height="320" alt="" class="left" align="left" /><br />
遺物は引き上げず状態を確認、そして正確に記録を残すこと</p>
<p>(All Photo donated by Dante. Thanks)</p>
]]></content:encoded>
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		<title>木材（船材）遺物実測整理</title>
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		<comments>http://www.nauticalarchaeologyjp.com/survey_excavation/recording/2005032913.html#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 29 Mar 2005 07:08:42 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Randall Sasaki</dc:creator>
				<category><![CDATA[実測]]></category>

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		<description><![CDATA[今、私が行っているプロジェクトである　”４０００　Ｊｕｎｋｓ　Ｐｒｏｊｅｃｔ”　の作業を紹介したい。　最初に鷹島海底遺跡について簡単に紹介します。　また、あくまで作業方法の説明なので研究成果の発表などは]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>今、私が行っているプロジェクトである　”４０００　Ｊｕｎｋｓ　Ｐｒｏｊｅｃｔ”　の作業を紹介したい。　最初に鷹島海底遺跡について簡単に紹介します。　また、あくまで作業方法の説明なので研究成果の発表などは別の機会にします。　作業内容を公開することの一つの目的は他の考古学者などに見てもらうことです。　研究のプロセスを発表することでここで行っているよりも何かもっと良い方法などがあれば教えていただきたく、また私の方法論がよいものであれば他のの研究者にも使っていただきたい。　</p>
<p><span id="more-13"></span></p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/1440.jpg" width="450" height="305" alt="" class="left" align="left" />鷹島で発掘された隔壁を元にした船の復元モデル</p>
<p>一般の人にとって考古学は発掘ばかりが重要視され保存処理、遺物の研究、カタログの作成などはあまり興味がないようである。　かなり地味な作業なので仕方がないのですが．．．　ただし、町や県などが担当する発掘事業などは遺物の整理などには予算があまり慎重に組み込まれていない場合が多いのではないでしょうか？　それにより発掘の成果もあまり見えてこないよいうなことも時にはあるのでは？　これは発掘後の作業の重要度が民間レベル、役所、政治家さんなどが全く理解していないことを意味し、考古学をより意味のある学問として発達させるにはここから改善していかなくてはならないと思う。　また、船材の実測など日本でほとんど行われたことがないので私の作業はＴｅｘａｓ　Ａ＆Ｍ譲りで日本の考古学を知っている人には一風変わっており、興味深いものではないかと思われる。　　　</p>
<p>　　　　　伊万里湾にある長崎県北松浦郡鷹島は１３世紀のモンゴル帝国の日本侵略（蒙古襲来）の終焉の地として古くから知られてきた。　鎌倉時代の弘安の役（Ａ．Ｄ．１２８１年）では鷹島の周辺海域で韓国と中国からの軍隊合わせて４，４００隻の船が終結したとされている。　この時、いわゆる”神風”が起こり台風による暴風と高波により侵略軍に壊滅的な打撃を与えた。　ある文献によると９０％もの船が一夜で沈んだと伝えられている。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/mokoekotoba001.jpg" width="450" height="213" alt="" class="left" align="left" />おなじみ蒙古襲来絵詞の船です (蒙古襲来絵詞より)</p>
<p>　　　　　この鷹島では漁師の網にいろいろな遺物が掛かることが知られており、１９８０年代から小規模ではあるが断続的に海底の調査が進められてきた。　現在では鷹島の南岸の海域が周知の遺跡として登録されている。１９９０年代からは大型の碇などの発見により水中での発掘も大規模なものとなった。　２００１年と２００２年の調査では５００点近い木製品が発掘された。　ほとんどの木製品はフナクイムシなどの被害が著しくぼろぼろに崩れ去っているが、実際に船の部材だと断定できるものも数点発見された。　</p>
<p>　　　　　　発掘された遺物はきちんと実測をして、カタログを作る必要があるが、日本では船の考古学を研究している人はおらず、どこから何を始めたら良いかわからない状態であった。　そこで、Ｔｅｘａｓ　Ａ＆Ｍで水中考古学・船の考古学を専門で学んでいた私が木材を研究するため２００４年の５月から鷹島で実測を始めることとなった。　この研究には次の団体から資金面やサポートなどで協力をしてもらっている。　（Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ　ｏｆ　Ｎａｕｔｉｃａｌ　Ａｒｃｈａｅｏｌｏｇｙ　ａｔ　Ｔｅｘａｓ　Ａ＆Ｍ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ：　ＲＰＭ　Ｎａｕｔｉｃａｌ　Ｆｏｕｎｄａｔｉｏｎ：　九州・沖縄水中考古学協会：　鷹島町教育委員会および島民のみなさん）　Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ　ｏｆ　Ｎａｕｔｉｃａｌ　Ａｒｃｈａｅｏｌｏｇｙ　が主体となりスポンサーとなっているため　”４０００　Ｊｕｎｋｓ　Ｐｒｏｊｅｃｔ”　というプロジェクト名が付けられた。　実際には鷹島町教育委員が遺物などを管理している。</p>
<p>　　　　このプロジェクトでは引き上げられた木材のデータ・ベース、カタログ化することが第一目的である。　　また、中世アジアの船の研究は未発達で対比できる資料があまりにも少ないが大まかな構造の違いなど調べればいくらでも研究できることはある（地中海ではすでに２０００件以上も何らかの形で調査された沈船があるのに対し、日本では５本の指に入るほどもない：継続的に発掘調査が行われているのは鷹島だけである）　これから東アジア各国で沈船が発見・発掘されると見込まれるのでそれまでにカタログ化しておくことが重要視される。　特に鷹島では韓国、中国、日本の様々な船（小型船、商船から軍艦まで）が終結した場所であり、何が出てくるかわからないが、どこかで何か対比できるものがあるはずなのである。　鷹島は中世東アジア全域の船舶技術が解明される可能性がある考古学的価値の高い遺跡である。　また、以前から唱えられていた定説によるとモンゴル軍は日本侵攻を急いだため旧南宋軍の軍艦や商船などを転用して使い、航海には不向きな船も軍事用として借り出されたのではないかと言われていた。　そのため実際に台風は来たもののそれほど大きな台風ではなく、船がもろかったので結果的には自滅に終わったというのである。　果たしてその説は正しいのであろうか？　今までにはそれに答える事は出来なった。　しかし、鷹島海底遺跡での船材発見により実際の船が観察できるため初めて歴史の謎が解明される機会に恵まれた。　　しかし、船の研究者がほとんどいないため、その価値は今のところ未知数であることと、　遺物が７００年海底にあったため原型をとどめていない木材が多いのが問題である。　研究は２００４年１２月で一段落が終了する予定でありアメリカの考古学学会、その後は日本の考古学会にも研究結果が発表される予定である。　２００５年度にも研究を進めていく予定もあるが現時点では未定である。</p>
<p>船材実測方法</p>
<p>　　　　実測にはおおまかに３つに分けられる。　写真、実測図、そして文章（と簡単なスケッチ）による説明である。これらの情報をそれぞれコンピューターのデータ・ベースソフトでまとめいつでも情報が見れるようにしておく。　写真などが取り込めるデータベースが必要。　データ・ベースにはＦｉｌｅ　Ｍａｋｅｒ　Ｐｒｏを使用している。　ソフトはなんでも良いが、使い慣れるのに時間が掛かるものよりは誰でも使える物が良いと思う。　さて、それでは写真、実測図の作り方を紹介しよう。　最後に得られた情報をどのようにまとめるかなども紹介する。</p>
<p>１）写真</p>
<p>　　　　写真はすべてデジタルカメラを使っている。　デジタル一眼レフカメラならなんでも良いだろうが私はＮｉｋｏｎのＤ７０を使っている。　６万画像以上あり画像も良い。　もっと良いカメラもあるが高価になりそこまでお金を使う必要があるのかは疑問。　さて、基本的には四角い木材が多いため５－６面ほど撮るのが良いだろう。　スケールを置くのを忘れずに。　三脚などでカメラを固定し撮影する。　影などがつかないようにも注意が必要。　最初は白いバックグランドを使っていたが、どうもコントラストがつきすぎていたような気がした。　その後黒いバックに変えたが、今度は遺物とバックの境目がはっきりしなかった。　そこでグレー（多少白っぽい）バックに変えたら遺物も良く見え、そしてコントラストもそれほどきつくない。　５－６面の写真の他に特徴的なところ、例えば釘穴や加工面、そして正面からでは解りにくい形に特徴があるときはアングルを変えて写真をとってみた。　一つの木材につき合計３０枚ほどいろいろと撮ってみた。　その中から特に良いものを１０枚ほど選び、５－６面の写真と合わせて計１５－６枚のフォトアルバムが出来る。　これをデータベースに入れ、またそのほかに実際の写真もＣＤ，ＤＶＤなどに保存した。　ファイル名は遺物番号にし、それぞれの写真に００２３Ｓｉｄｅ０２などと整理しやすい名前にした。　写真はＪＰＥＧとＴＩＦＦの二つで保存。　こまめにバックアップをとること！</p>
<p>　　　写真につき物なのがパラレックスなどと呼ばれるいわゆる端の歪みである。　写真の中央に遺物があればさほど問題はないが、大きな遺物を撮るのは無理。　はしごなどに上って写真を撮ってもいいが、今度は小さくなりすぎる。　そこでデジタルの特色を生かしたのがフォトモンタージュである。</p>
<p>　　　　原理は簡単で、写真を何枚か撮りそれを継ぎ合わせて一枚の写真を作るのである。　レールなどをつくり、その上にカメラを移動させていく方法を取る。　資金に余裕があればしっかりとした枠組みなどを作れるが、簡単に手に入る道具でも充分使える。　鷹島では物干し台を立て、その上に木の角材を２本を水平になるように設置した。　カメラも遺物と水平に出来るように枠組みを作った。　レベルなどでしっかりと水平方向のずれなどを確認し、スポンジや小さな木材などをレールや物干し台の土台の下などに挟み微調整する。　大きな遺物は一列だけでなく、２－３列写真を撮る必要がある。　写真を撮った後はフォト・ショップなどで写真を組み合わせる。　最初は時間が掛かるがすぐに慣れてくる作業である。　この方法により大きな遺物も一枚の写真にまとめられ、しかも細部も細かく映し出すことが出来る。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/photo06.jpg" width="450" height="293" alt="" class="left" align="left" />真っ直ぐ、水平にレールを組み立てる</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/photo05.jpg" width="450" height="338" alt="" class="left" align="left" />レールの上をカメラをスライドさせていく</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/59side01.jpg" width="450" height="81" alt="" class="left" align="left" />３ｍ以上ある遺物も細部を観察でき、また歪みもほとんどない</p>
<p>２）実測図</p>
<p>　　　実測図については日本はすばらしい技術を誇ってよいと思う。　しかし、実測図中心になりすぎては考古学の本来の意味からずれてしまってはないだろうか？　実測図とは遺物の特徴的な部分を描き出す技法であり、船の復元とかかわりのない細かな描写はほとんど必要ないと思われる。　実測図のための実測図ではなく、考古学・船の復元のための実測図である。　フナクイムシの穴には考古学的価値は見出せず、あまり時間をかけずにざっと描けばよいと思う。　また木材の中には状況が芳しくないものもあり、なにもしなくても変形をし、次第に崩れ去ってゆく。　そうなる前に実測を済ませなくてはならないので、まず、大まかな実測図をとり、必要であれば細密な実測を再度行う方針を取った。　水中から引き上げられた木材はいくら注意を払おうが崩れる運命にあり、それを保存することは自然の法則に反している。　特にひどい木材は見ているだけで消え去る。　１０年後に重要だった遺物がボロボロの状態で見つかるよりは今何らかの形で記録を残しておくことが大切である。　まず簡単に特徴を捉えたものを書く。　その後木材が重要であればインクで書き直した。　これらの実測図は念のためｓキャンしてＪＰＥＧで保存してある。　もちろん後で大きさがわかるようにスケールを書き込んでおく。</p>
<p>　　　なぜか昔から木材（船材）の実測は１：１のスケールと決まっているようである。　自分なりに考えてみたがやはり一番の理由は大きいからと言っても小さな特徴もあり（釘穴など）、一概に縮尺図に出来るものでもない。　また、船の復元に有効に使えるのが実測図であり、それぞれの部材を比べることが良くある。　その場合、スケールがばらばらだとぱっと見ただけでは釘の間隔やカーブの傾きなど比べられないのである。　同じ大きさであれば簡単に比べられる。　そのほかには１：１のスケールが簡単に書きやすいという利点もある。　しかし、実際には紙の大きさや値段、収納スペースなどの問題もあり、大きな実測図はかさばり扱いにくい。　そのため小さなものから中ぐらい（１．２ｍまで）の木材は１：１、そして大きな木材は１：５で取るなどある程度統一してみた。　大体３－４面、そしてセクション図も１－２個ほど作って見た。　１：１の実測方法、１：５の実測、そしてセクション図作成の方法を簡単に説明する。　特に１：１の実測方法は日本では珍しいと思われる。</p>
<p>　　　実測図１：１の作成方法ーーーー　１：１のトレースにはガラス板（またはアクリル板）、ビニール紙、そしてレーザーポインターを組み込んだペンを使用する。　要領は簡単で、レーザーポインターの先とペンの先がちょうど当たるような仕組みを作る。　遺物をガラス板の下に置き、その上にはビニール紙を敷く。　レーザーポインターの光を追って遺物をなぞるだけで簡単に１：１の実測が出来てしまうのである。　この時、ガラスと遺物の距離をあまり開けすぎないこと、しっかりと遺物、ガラスなどを固定することに気をつければ特に技術は必要としない。　外郭をなぞるだけなら小学生でも簡単に出来るほど楽。　その後ビニール紙のものをトレースするのだがデバイダーなどで実際の遺物と比べながら修正を加えていく。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSC_7456.jpg" width="450" height="283" alt="" class="left" align="left" />これがレーザーポインターとペンを組み合わせたもの</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSC_7459.jpg" width="450" height="295" alt="" class="left" align="left" />レーザーを見ながらなぞるだけ</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSC_7463.jpg" width="450" height="299" alt="" class="left" align="left" />遺物の１：１のトレースが出来る！！<br />
　</p>
<p>　　実測図１：５の作成方法ーーーー　縮尺はやはり普通にテープメジャーを張ってそこから上下（または左右の違いを図っていく方法を取った。　この時テープメジャーは垂直にはらないと目盛りがずれるので高さを調節して行った。　それほど珍しくもない作業で、考えれば誰でも最初に思いつく方法であり、時間は掛かるものの簡単で確実だ。　このほかグリッドに紐をつけて升目にしたものを遺物の上において実測などを行ったがテープメジャーを張ったほうが簡単であり、誤差も少ない。　グリッドは再分割すれば誤差はなくなるだろうが面倒である。　予算があれば３Ｄスキャナーなどあるのだが人間の目（と脳）でいる情報といらない情報を描き分ける技術はやはり必要だ。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSC_7439.jpg" width="450" height="141" alt="" class="left" align="left" />テープの高さを両端で調節。　乾燥させてはいけない遺物を水際で実測。</p>
<p>　　　セクション図の作成方法ーーーー　これも考古学者にはあまり珍しくない方法であろうが一般の人にはこんなことをしてるのかという良い説明になろう。　実際の考古学の実測の仕事といわれてもイメージの沸かない人が多いので紹介をする。　セクション図とはいわば断面図であり、木材の横から見た形である。　簡単に言えば遺物の周りに見えない箱を作りその両端から遺物までの距離を測ることで断面図を描くことが出来る。　遺物の両端にあらかじめ決められた距離で定規を立てる。　そこからさらに定規を当てれば立てられた定規から遺物までの距離が出るため正確に断面図を作ることが出来る。　多少説明しにくいが少し考えればすぐわかることである。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSC_8051.jpg" width="450" height="299" alt="" class="left" align="left" />立てた定規から遺物までの距離を測ればＯＫ</p>
<p>　　　　このようにして得られた実測図などをインクで奇麗に描く。　前述したが、遺物そのものを描くよりは考古学的価値のある場所をわかるように強調することに専念した。　例えば釘穴、加工された面、工具の後や年輪の方向、木目の向きなどで木がどのように加工され使われたを示すために書く。　フナクイムシの穴、その他木材の加工方法、使用目的と関係のないことはざっと描いた。　木材に段などがある場合は影をつけてそこをを強調したりする。　基本的にはすべて影は斜線など使わずに”点”を打ってつけている。　また強弱はペンの太さを変えている。　底（下）、また強調する線は太くするなど５－６種類の太さを使っている。　遺物を正確に描写する必要はないと思うし、多少の強調（特徴を出すための）は必要だと思う。　考古学者の中には別の意見を持つ人もいるだろうが、あくまで実測図はそれを見た人に解りやすく木材の特徴を伝える手段であると私は考える。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSC_8285.jpg" width="450" height="299" alt="" class="left" align="left" />鉛筆書きしたものをさらにトレースして補正、そして仕上げていく</p>
<p>３）まとめ</p>
<p>　　　　さて、実測図をいくら丁寧に書いてもその遺物の重要性を説明できなくては全く意味がない。　それにはある程度の船の歴史、構造、木の性質などなどいろいろと学ぶことが多い。　それはやはり長年の勉強によって学んでいくものであろう（まだ私は未熟者ですが）。　例えば上の実測図は隔壁の一部と思われる。　隔壁とは船の中で壁のような構造のものを言い、船の横方向への強度を高めるために使われたものである。　西洋の船ではフレームが中心となって船の形を構成するが東アジアの船は隔壁が船の強度を高めている。　この隔壁だがこれ一つで船がどのように作られたかがわかることがある。　釘の位置、打ち込まれ方、そして本数などをしらべることで、どのような作りであったか、船大工がなぜそのような作りをしたのかを理解することが出来る。　ここでは詳しくは説明しないが、船の構造を理解しているかいないかで遺物に与えられた価値観が変わってくる。　そしてその遺物、遺跡から何を調べたいかでも大きく変わる。　</p>
<p>　　　　船を作るとき様々な要素を考えなければいけない。　その人が持っている技術、そこある材料、人手、船大工の船にかける思い入れなどなど。　そして何を目的とした船なのか、その大きさ、形など。　動きやすい船なのか、釣り船か、長持ちさせるために作られたものかなどなど。　隔壁の幅、大きさ、釘の向きなどなんともないようなことも実は重要な意味を持っていることがある。　このことについては後に詳しく解説する予定である。　また、鷹島からの遺物の実測の報告書・レポートなどをまとめる時に詳しく説明し、ここでも紹介をする。　それまでは、釘の穴一つも見る人によっては侮れないことを覚えておいていただきたい。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>水中実測方の基礎</title>
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		<pubDate>Tue, 29 Mar 2005 05:36:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Randall Sasaki</dc:creator>
				<category><![CDATA[発掘]]></category>

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		<description><![CDATA[まず水中での実測の基礎的論理をのべてみよう。 言うまでも無く水中の発掘は困難極まりない場合がある　一般的にスキューバ・ダイビングで観光客が行くような綺麗な海とはわけが違う。　流れはきつく、透視度は低い。　]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>まず水中での実測の基礎的論理をのべてみよう。</p>
<p>言うまでも無く水中の発掘は困難極まりない場合がある　一般的にスキューバ・ダイビングで観光客が行くような綺麗な海とはわけが違う。　流れはきつく、透視度は低い。　２－３ｍ見えれば良いほうである。　自分の位置、方位、また上を向いているのか下を向いているのかも解らなくなるときがある。　前にいる人が見えず衝突することもしばしば、ぶつかるまで見えないのである。流れがきつい為泳ぎながらの作業となる場合もある。</p>
<p><span id="more-12"></span></p>
<p>　　　　そのためウェイトをたくさん持って潜り完全に固定して作業する場合もあるが、水中で動き回る必要もあるため、工夫が必要である。　鉄のポールを幾つか備え付け、それにつかまって作業する方法もある。　そして、一回で潜れる時間はわずか。　ウル・ブルンの発掘などはタンクを二つ背負って作業時間は２０分弱。　また、深く潜ると体の中の窒素と酸素の比率の関係が狂うため馬鹿になる　(酒に酔ったような感覚になる)　もちろん危険も伴う。　判断力が鈍るし、計算も出来なくなる。　発掘中に取ったノートを水面に出てから見たとき、何を書いたか本人でも読めなかったという話はよく聞く。　水中であるがためだけではなく、沈没船の実測には特有の難点がある。　それは、地上での考古学の実測ではあまり重要視されない点であるが。３次元で点を実測する必要があることである。　これについてはすこし詳しく話そう。</p>
<p>　つい先日、私はとある考古学者と実測の方法について話していたときふとしたことに気がついた。　私がダイレクト・サーヴェイ法（ＤＳＭ）の利点について説明をすると”そんな方法は面倒だし、普通にグリッドを使い実測したほうが確実で早い“との指摘を受けた。　たしかにその通りである。　地上の発掘の場合、どちらかといえば平面図なのである。　</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/DSM001.jpg" width="400" height="247" alt="" class="left" align="left" /><br />
DSMは点と点の距離関係から遺跡を３次元で復元する。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/fAROCANON.jpg" width="400" height="360" alt="" class="left" align="left" /><br />
DSMで得られたポイントをもとに大砲の位置をCGで再現できる。</p>
<p>３次元で遺跡を実測できることについてはあまり関心がない、というよりは平面的実測図に慣れているので他の方法の利点がつかみにくいのである。　実測と言えばＸ軸とＹ軸があり、それにエレベーションを足すのが普通である。　この方法は正確に記録が出来、そして地上の発掘では確立された実測方法である。　地上では３次元で実測する必要はあまり無く、遺跡は２次元的、平面的に構成されている。　沈没船は３次元的遺構、構造物である。　カーブがあり、傾きがあり、重なり合っている。　また船が傾いていると、その下にあるものも実測をしなくてはならない。　船の外板を取り除く前に船の内面を実測する必要もあるわけで、２次元的な実測方法は使えない場合が多い。　平面での遺物の分布を記録すのではなく、壊れかけた構造物、遺物を含めた実測図が必要なのである。　もちろんグリッドなど置ける場所は無い。　沈没船の発掘を実際問題として考え、捉えたこと無い場合、３次元実測の難しさはあまり実感として沸かないようである。　例えば地震で崩れかけた家を正確に記録したいとしよう。　入り組んだ構造になっているためグリッドはおけない、また、平面では描ききれない部分もある　そして、壁や天井などは邪魔だからと言って動かすことも出来ないのである。　</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/underwaterdatum.jpg" width="400" height="266" alt="" class="left" align="left" /><br />
水中で基準点（Datum)を作ることは大切　</p>
<p>　　　ただし、水中遺跡だからすべて３次元で捉えるべきかというとそうではない。　これは、私がしばらくきずかなかったので反省しているのだが、たとえば鷹島海底遺跡のように遺物が平たく分布している場合、３次元でその分布を抑える必要は無く、写真実測やＤＳＭは逆に使いにくく、また使うべきではない。　さすがのＭｒ．Ｏさんはこの点を認識していた。　普通の地上の発掘と同じＸ－Ｙ軸での実測が確実であり、また一番楽であろう。　ようは遺跡の性質を的確に見定め、どの方法が一番確実で、また使いやすく活用できるかを検討する必要がある。　一つの実測、発掘をおぼえたからといって、それをどこでも使うのではなく、実測方法の長所、短所を的確につかみ、そして新しい方法論を常に模索していく必要がある。　しかし、どのような方法を取るにせよ幾つか考えなくてはならないガイドラインがある。　それは下記に示すとうりであるが、この他にも遺跡の性格によってはいろいろと考えられよう。</p>
<p>　　水中での発掘には次のことが要求される。</p>
<p>１．簡単・確実であること</p>
<p>２．短期間で小人数で出来ること</p>
<p>３．間違いの確認・修正がその場で出来る</p>
<p>４．水中のコンディションに対応できるか？　</p>
<p>５．３次元でポイントが取れること　</p>
<p>６．安く済む　</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/jap.tape.jpg" width="400" height="500" alt="" class="left" align="left" /><br />
テープメジャーも水中では良く使います。　絡まると大変！</p>
<p>１．簡単・確実であること、これは水中考古学の実測ではまず第一条件である。　地上の発掘よりもお金が掛かるわりに作業時間が短い。　そして、冒頭で述べたように過酷な条件のもとで面倒で入り組んだことをする余地はない。　水中考古学者はまず、考古学者が潜って行う考古学である。　学者が水中での発掘の必要性を感じ潜っているのであって、ダイバーが考古学をしたいから発掘をしているのではない。　スキューバの経験をつんでいないもの、また実際には潜るのが苦手、嫌いな人もよくいる。　私の尊敬する水中考古学者の中にこのような人がいるわけで、作業以外でダイビングをしたことのない人が数多くいる。　そのため、つらい作業となることが多い。　そして、時間も限られているので、確実に仕事をこなしていかなければ成らない。　失敗すると１日の作業が無駄になることもある。　また、面倒なこと、覚えるのに時間が掛かることは避けたい。　限られた時間を有効に利用したい。</p>
<p>２．短期間でできることは１とほぼ同じであるが、あらためて強調しておきたい。　１回の潜水は水深にもよるが２０分から１時間ほどが普通である。　そして、１日２回。　一度にみんなが潜るのではなく、チームにわかれて作業する。　一度に大勢入ると水が濁り、また衝突事故も起こしかねない。　２－３人ですばやく出来る方法が望ましい。　実測の準備や後片付けも簡単ですばやくできることが条件。　フォトモデラーなどを使うと幾つか違う角度から写真を撮るだけで実測ができるなど最近はどんどん簡単な実測方法が使われている。</p>
<p>３．人間誰でも間違いをし、失敗もある。　失敗を元に学び成功にむすび付けることが大切である。　失敗を失敗と認め、なにが間違っていたか、そして今後どうしたら良いかを真剣に考えるべきである。発掘で何か間違いをしたらみなで何がいけなかったか、次からどうしたらよいかを討論する、それが水中考古学の発達に繋がる。　それはさておき、間違いを修正できるか出来ないかは非常に大きい。　すぐその場で間違いが発覚すれば潜りなおしが出来る。　しかし、写真実測などプロセスを踏む場合、失敗という結果がでるまで時間がかかってしまう場合、すでに遺物を引き上げてしまってからでは取り消しが着かないときもある。　できればその日うちに間違いやエラーがでれば良い。</p>
<p>４．水中でのコンディションは遺跡の立地条件によって様々である。　暗闇に対応、または潮の流れ、時には水温、塩害も考えなくてはならない。　もちろん防水は確実に必要となる。　貴重な機材などが水圧で割れたりするのを見るのはつらいことであろう。　あと、ボートで沖に出て実測するときなどジェネレーターが必要な機材を使った実測方法だとなかなか難しいと思う。　少し話がそれるが、音波を使って実測をするシステムを開発をしていた研究チームがプールや近くの浅瀬で実験を行ったところ見事に成功した。　さて、実際に発掘に使おうとカリブ海に赴き実測を開始したところ３０分でコンピュータがいっぱいになるほどのデータを読み込まれていた。　何か機械のトラブルがあると思われたため実験は失敗に終わり急遽別の方法で実測が行われた。　後でわかったことなのだが、そこの海域にいるえびが“シーズン中”のため機械と同じ電波を発していた。　そのためすべてのえびの位置とその動きは正確に記録できたものの、考古学とは全く関係のないデータを収集するにいたった。　このように珍しい例もあるが実際に水中で何が起こるかわからない。　いろいろなコンディションに対応できる実測方法が望ましい。</p>
<p>５．これは上記のとうりである。　あまり平面的な遺跡ばかりを掘っているとこの重要性が思いつかない場合が多い。　グリッドはもう古い。　これからはボックスとでも呼ぼうか？　Ｘ．Ｙ．Ｚ．とやっぱり必要だ。</p>
<p>６．お金があれば水中で発掘することはない。　周りを囲みポンプで水を吸い上げる、そして地上のように発掘をする。　ただし、乾燥すると遺物が崩れるので囲んだ上に天井をつけ１５分おきにシャワーが出る装置を付ければ完璧。　さて、現実問題としてこのような大規模な発掘は行えるのであろうか？　幾つか例があるが、５本の指に入るほどしかない。　水中でお金をかければいくらでも正確に実測できる。　ハイテクを駆使し、ＮＡＳＡからも研究者を呼び、軍事用のＧＰＳなどでも使いどんどん実測をしていく。　さて、そんなお金は誰が払ってくれるの？　しかし、技術の発達はテクノロジーを安く提供できるという利点を持つ。　さきほど話に登場した音波を使うシステムなどまだ高価であるが、今後期待の持てる方法である。　さて、アジアの中でも日本のようにいまだに水中考古学の認知の遅れている国ではいかに安く実測を行うかが現実問題である。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/photomodeler002y.jpg" width="400" height="260" alt="" class="left" align="left" /><br />
いろいろなアングルから写真を撮り、フォトモデラー形、位置などを正確に再現、記録できる。</p>
<p><img src="http://www.nauticalarchaeologyjp.com/wp-content/uploads/photomodeler001.jpg" width="400" height="290" alt="" class="left" align="left" /><br />
その情報を元に３ｄｓ－Maxなどのプログラムにエクスポート。遺跡のそのままの状況をアニメーションで再現することも可能。</p>
<p>　　　　さて、おおまかに水中での実測方法についての概要、考えるべきことを語ってみた。　地上の発掘でも同じように遺跡の種類、特徴、また何を目的とした発掘なのかによって実測方法が違ってくる。　様々な条件の下どの方法が一番適応しているかを考えて、実測のプランを立てる。　一つの方法に拘らず、応用し、頭を柔軟にしてアイディア勝負のところもある。　常に新しい実測方法を模索しまた他の考古学者とも連絡を取り合い、新しい技術をどんどん取り入れるべきである。　</p>
<p>　　　　　これから幾つか実測方法を紹介していくがどれも長所・短所がある。　例えばダイレクト・サーェィ法(DSM)は様々な状況で使えるが、面倒であり、特に平面的な地形、他の簡単な実測法が使える場合などがあれば特に使う必要はない。　写真実測、フォトモデラーなどデジタル・カメラを利用したものは簡単だが海中の透視度が悪いと全く使えない。　そのほか船の角度を測るゴニオメーターなどは暗闇ではその威力を発揮するがそれ以外では使いにくかったりする。　音波などを使ったものは専門家を必要とし、また高価であるなど。　長所・短所はいろいろ。　まずこれらの方法の原理を学び、使い方、応用を利かせるのはそれからである。　</p>
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