1421

1421―中国が新大陸を発見した年
1421―中国が新大陸を発見した年
ギャヴィン メンジーズ, Gavin Menzies, 松本 剛史
ソニーマガジンズ (2003-12)
単行本 (ASIN: 4789721663)

価格: ¥ 1,890 (税込)
Amazon.co.jp で商品情報を見る

さて、今年は中国明朝の鄭和が大船団を組んでインド洋の各地の国々を渡った600周年記念です。それにちなんだイベントが中国を初め各地で催されているようです。 鄭和の船は100m以上もの大きな船だったといわれています。(もちろん誇張されてます)しかし、当時のヨーロッパと比べ、格段に発達した船を持っていたことは事実です。

それに関連してほとんど学術的ではないですが、話題を呼んでいるのがこの本です。1421年に中国からアメリカへの移住が始まったとしているのです。 もちろん、こじつけの論が多く、信憑性もほとんど無く、しろうとが読んでも疑う部分が数多くあります。では、なぜこの本をここで紹介しているのでしょうか?それは、このような本が一般図書として売れるだけ人々がこのサブジェクトに関心があることだと思います。イギリスやアメリカではなかなか売れたようです。そして、実際に当時の中国には発達した造船技術があり、あながちうそではないような気さえします。鄭和の航海を最後に中国の造船技術は衰退していきます。もし、中国がそのまま海運に力をそそいでいれば、1492年までには確実にアメリカに行き来する技術はあったと思います。

コロンブスが1492年にアメリカを発見したとされてますが、それよりも数百年前にヴァイキングがグリーンランドを通過し、アメリカへ渡っていたことは紛れも無い事実ですし、日本からも漂着していた可能性もあります。また、先日のお知らせ(6月23日)でも書きましたが、ポリネシアからもアメリカへ渡っていたのではないかとも研究が進んでいます。もちろんこれらの移民は大陸の先住民にほとんど影響を及ぼすことがなかったでしょう。

人類の過去の歴史を見たときに、実は人々はもっともっと海にでていたのかもしれません。近年のいろいろな研究によりそれが多少見えてきたような気がします。そのような最近の動向を考えるとこの本は人々が思っている以上に重要な文献であるような気がします。考古学的に実証ができなくてもこのような意見はこれからの研究対象を変えていける面白いものではないでしょうか?

 

«
»
 

トラックバックURL

コメントを書き込む