水中考古学の冒険

水中考古学の冒険―エーゲ海にアンフォラを引上げて
水中考古学の冒険―エーゲ海にアンフォラを引上げて
ピーター スロックモートン, 水口 志計夫
筑摩書房 (1988-07)
単行本 (ASIN: 4480013253)

価格: ¥ 1,575 (税込)
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スロックモートンさんの本ですので、和書ではないですが日本語に訳されていたんですね。 多少古いので微妙に今ではニュアンスが違ってきているものもありますが、水中考古学、とくにNautical Archaeologyが何であるかを知るには最適だと思います。 スロックモートンさんはトルコでスポンジ・ダイバーからの情報を元にケープ・ゲラドニャ沈没船を探し当て、考古学的重要性を説いたた人です。 彼は考古学者ではなかったのでペンシルバニア大学にコンタクトを取りました。 しかし、だれも考古学者で沈没船を発掘したことがある人がいなかったのでした。 そこで、ジョージ・バスと共に考古学者自身が海に潜り初めて考古学的手段によって発掘されました。 スロックモートンさんがいなければジョージ・バス先生も水中考古学を始めるきっかけもなく、水中考古学史は全く違ったものとなっていたでしょう。 
あまり本についての紹介はしてませんが、世界初の水中考古学者が書いた本なので読まずして水中考古学は語れません。 水中考古に興味がなくても、考古学者であれば知っておくべきです。 技術的な内容やセオリーなどではなく、一般向けに書かれた学史で、写真がほとんどです。 読みやすく、面白い本です。 小学生にもお勧めできますが、だからといって子供だましの本ではありません。 きちんと学術的根拠を元に書かれています。 

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