トレジャーハンティングのRST社に処分勧告が出たようです

日本初のトレジャーハンティング会社RSTに問題ありのようです。沈没船の引き上げを行い遺物の売買でその収益を配当するといい資金を集めていたそうです。しかし、実際には引き上げは実現しないまま集めた資金もほとんど用途使用不明だそうです。朝日新聞によると「証券取引等監視委員会はRSTの資金管理が不適切だったなどとして、金融商品取引法に基づく行政処分を出すよう金融庁に勧告した」そうです(2010年1月21日)。

UNESCOの水中文化遺産保護法が注目を集めてきている中、トレジャーハンターはその活動の場をうしないつつあるようです。20年ほど前までは沈没船の財宝を売買し利益を得ることは場合によっては可能でしたが、現在ではメディアなどを巧みに利用し資金集めに専念することが一般的なようです。直接遺物を売って得られた収入はあまりなく、その他の収入で活動を続けるケースがおおいようです。アメリカのOdyseeyMarine社(唯一正式に取引されているトレジャーハンティング専門株式会社)がその良い例ではないでしょうか?ただし、Odyssey Marine社は沈没船の引き上げを実際に行っています。水中文化遺産の保護が広く知られ、水中の遺跡にも地上の遺跡と同等の保護が適応される法律の整備などが世界各地で整えばこのような会社はさらに活動の場所を失うことになると考えられています。

さて、このニュースを機会に実際に学問としての海洋考古学、沈没船の研究があることを知っていただければ幸いだと思います。現在、沈没船に興味のある人の多くが沈没船を遺跡をしてきちんとみなし、陸上の考古学と同じように記録・調査し、研究をしています。沈没船を商業目的として利用しようとする人はそれほどおおくありませんが、今後、このような会社がでてこないようにするためにも法律の整備などが必要とされているのではないでしょうか?

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