水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

南インドとタイ 古代より海でつながる

A.D.2世紀のタイの遺跡からタミル-ブラフミ文字が刻まれた土器片が発見されました。南インド特有の文字でタイと交流があったことを示しており、船を使ったものと考えられています。以前から交流があったことが知られていましたが、このような物的証拠はさらにこれを確実なものとする証拠で貴重な発見といえます。また、似たような発見はエジプトの紅海沿岸でもなされており、古代インド人がインド洋を舞台に東南アジアからエジプト・アフリカまで壮大な海上貿易を繰り広げていた事が伺えます。


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1570-71年のオスマン海軍の船

キプロス島の沖でオスマン・トルコ海軍の船で1570-71年のFamagusta攻略の際に沈没した軍艦がアマチュアダイバーによって発見されたようです。大砲3門と錨が見つかりました。

Famagustaはオスマン軍に対し、最後まで抵抗した町です。キプロス島最後のヴェネチアの砦であり、その後の300年のトルコ軍の支配を考えても歴史的重要な出来事に関連した遺跡でその価値は高いものと考えられます。


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井戸の形

[ 問題 ]

長崎県の平戸は古くから海を隔てた多文化の交流が盛んでした。それを示すものに中国の伝統を受け継いだ井戸があります。この井戸の形は?

  1. 五角形
  2. 六角形
  3. 星型
  4. 楕円形
  5. 三角形でそれぞれの辺の比率が3:4:5になっている


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伊万里湾の海底に歴史を探る

日本で唯一継続的に水中考古学の調査が行われている鷹島海底遺跡について講演会が行われます。この遺跡はご存知の人も多いと思いますが、元寇で神風(?)によって沈没した船などが発見されました。

お近くにお住まいの方、もしくは遠くの方でもぜひ参加してください。

日 時 7月8日、9日(土・日)2日間

場 所 松浦市文化会館   長崎県松浦市志佐町浦免1110

主 催 松浦市教育委員会・NPO法人文化財保存支援機構

後援:長崎県教育委員会、九州国立博物館、(財)元興寺文化財研究所、(財)日本財団

趣 旨

今から700年ほど前、北部九州一帯は蒙古襲来の戦場となりました。弘安の役では鷹島に集結した蒙古軍の約4,400艘もの軍船が暴風雨に遭い沈没したと伝えられています。鷹島の南岸はこの元寇関係の海底遺跡として広く知られるようになり、これまでに数多くの調査が実施され、中国陶磁器・碇・石弾などの遺物が引き上げられています。

こうした遺物は元寇の実態を直接示す資料として注目されていますが、我が国の軍事史や海事史のみならず、日本史を考える上で大変貴重なものです。しかしながら、遺跡の保存や引き上げ遺物の保存と活用は十分とはいえません。

現在3,000点あまり引き揚げられている遺物のうち、平成17年度に40点余の遺物を保存処理しました。これまでの調査で出土した遺物と、今回処理が終了した遺物を併せて展示し、「海の日」を記念した講演会を実施します。これを機に、より一層鷹島海底遺跡についてのご協力とご理解を賜りたいと考えています。

1.展示会<於;松浦市文化会館 ホワイエ>

 7月8日(土)13:00~17:00

 7月9日(日)9:00~17:00

2.元興寺文化財研究所 文化財診断車がやってきた

7月8日(土)13:00~16:00

 7月9日(日)10:00~16:00

3.講演会<於;松浦市文化会館 「ゆめ」ホール

7月9日(日曜日) 

13時00分 開場

13時30分 主催者挨拶  

13時50分 趣旨説明・司会  荒木伸介氏(跡見学園女子大学教授)

14時00分 講演1(45分) 「文化財の保存について」

                三輪 嘉六氏 (九州国立博物館長)

14時45分 講演2(45分) 「伊万里湾の海底を覗いてみよう

3D映像で見る海底の様子」

                 根元 謙次氏
                (東海大学海洋学部海洋資源学科教授) 

15時30分~50分  休憩

15時50分 講演3(45分) 「鷹島海底出土遺物の分析について」

                 鳥越 俊行氏
                (九州国立博物館 博物館科学課)

16時35分 閉会挨拶

※参加申し込み:当日会場にて受付/入場無料

世界最古の沈没船復元

約3300年目にトルコ沖で沈没した船は1982年から調査が始まり、現在でも保存処理や研究が行われています。この遺跡はエジプトなどから財宝が詰まれており、また当時の貿易を解明することにもつながりました。ウルブルン沈没船は20世紀最大の発見の一つとして扱われています。

今回、この沈没船のレプリカが作られ、航海実験などが行われました。

ウルブルン沈没船の遺物はボドルム海洋博物館に展示されており、トルコでは人気No.1の博物館だそうです。


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Bonhomme Richard

John Paul Jones という人をご存知でしょうか?彼はアメリカ海軍の父として知られています。彼の乗っていた船 Bonhomme Richard を探すためのサーヴェイが計画されています。

1779年のアメリカ独立戦争中にイギリスの北ヨークシャー州の沖に沈んでいると考えられています。アメリカ海軍の水中考古学チームのRobert Neyland博士を団長に3週間サーヴェイが行われます。当時の記録、コンピューターモデルに風力、潮の流れをいれ、それらの情報を元に位置を特定します。


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中国 揚子江(長江)の船

[ 問題 ]

20世紀初頭からこの人物は中国で特に揚子江の伝統的な船を観察していました。彼の著作にはこの地方の船をまとめたものがあります。この本は600ページ近くありますが、船ひとつひとつ丁寧に絵を残しています。中国の伝統的な船を学ぶにはまずここからはじめるのが基本。その人とは誰?

  1. G. R. G. Worcester
  2. 李 香雲
  3. 一楽 源五郎
  4. Joseph Needham
  5. A. J. Parker


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トルコの港跡

イスタンブールでトンネル工事中に発見された港跡の発掘がまた話題にあがっているようです。約1000年前に嵐によって沈んだ船が幾つも発見されています。

以前にお伝えした記事

12世紀の船 また韓国で発掘

全羅北道の群山で埋め立て工事中に7mの水深から高麗時代の器がたくさん出てきたそうです。発見のきっかけは遺物を誰かが盗掘したのが発見されたからだそうです。他にも貴重な遺物が確認されており、このあたりの海域には無数の沈没船があることが予想され、埋立地などを作る前にしっかりと水中まで事前調査を行う必要があることが指摘されています。木浦の国家海洋博物館が発掘を担当しています。

新安沈没船発見からほぼ30年前に始まった韓国の水中考古学ですが、欧米などと比べてもかなりレベルの高い研究が幾つも行われています。国立海洋博物館の研究施設など日本も韓国の進んだ水中考古学を見習うべきでしょう。


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雲南省の撫仙湖 水底考古学調査

日本のニュースなどでもいろいろと出てきました。今年の1月に’湖の底に巨大なピラミッド’のお知らせで一度取り上げていました。この水底のピラミッドというのはどうやらデマだったようですが、他にも水没した遺跡・遺物などが発見されているようですし、中国国家も本格的に乗り出しているようです。報道では”中国で初となる水底考古学”と書かれていますが、Nanhai1号などの沈没船はすでに調査されています。(淡)水低での調査は初めてでしょうか?

2-3日前にもお伝えしましたが改めて。

中国で初めてとなる水底考古学の発掘調査が、間もなく雲南省澄江県の撫仙湖で全面的にスタートする。中国歴史博物館、雲南省博物館、福建省博物館など各方面の専門家からなる水底考古学チームが25日現地入りし、26日から調査や測量、作業小屋の組み立てなどが始まった。

撫仙湖は海抜1750メートルにある高原淡水湖で、透明度が高く、最も深い部分で153メートルある。現地の言い伝えによると、昔、ある都市が湖面に沈んだとされている。数年前に地元のダイバー、耿衛さんが撫仙湖に潜った際、偶然に人工的に加工された石で築かれた遺跡を発見。これまで遺跡に関する文献は発見されておらず、これほど大規模な石造建築はこの地域で見つかったのは初めて。中国の考古学史上でもこのような石造建築文化の存在はこれまで報告例がない。

「人民網日本語版」2001年5月27日

湖底の古代都市を本格調査 中国、1750年前に水没
2006年 6月17日 (土) 20:49

そのほかにこのような記事もあります。

 【北京17日共同】新華社電によると、中国雲南省玉渓市などは16日、同市澄江の撫仙湖で、約1750年前に湖底に沈んだ古代都市とみられる建築物群の本格的な調査を開始した。世界でも珍しい湖底の巨大遺跡の実態解明が進みそうだ。

同建築群は1992年に地元のダイバーが発見、2001年6月の最初の調査で存在が確認された。今回の調査は1週間の予定で、16日には複数のダイバーが湖に潜った。

01年の調査によると、遺跡は南北約2000メートル、東西約1200メートルで、都市の城壁とみられる長さ30メートル、高さ1・5メートル、幅3-5メートルの石垣があった。紀元前5世紀から紀元3世紀まで使われた「陶釜」(古代の調理器具の一種)の一部や模様が刻まれた石板などが回収された。