水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

インドとイタリアが文化交流促進。水中文化財も視野に。

インドの水中・海事考古学が勢いを見せています。イタリアと教育や芸術、文化財保護に関する文化交流の促進を締結したそうですが、水中文化財の保護もそのなかに含まれるようです。両政府はユネスコ水中文化財保護条約に則してこうした試みを実現させていくようです。考古学者も多く水中・海事考古学に携わる研究者も多いインドですが、外国との積極的な協力も進めいるようです。

インドとポルトガルの海洋学者の合同調査

1988年にゴア近海から沈没船が発見されていますが、今回、そこから2kmと離れていない地点から蒸気船が発見されました。古い鉄砲やアフリカやヨーロッパなどの交易品があり、歴史資料などと照らし合わせどの沈没船か探す作業が行われています。

また、他の沈没船も探すために地域を探査することが決まっています。ポルトガルの船も多数あるため、南アフリカのチームやポルトガルの文献資料の整理も進められています。さて、1988年に発見された沈没船ですが、17世紀のものと考えられており、象牙、中国陶器、かまどや鉄砲など発見されています。残念ながらそれほど調査は進んでおらず船体の確認は行われていません。


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トルコ発のニュース

トルコからのニュースで、串本町でのプロジェクトの他、

クロードさんの紹介、
http://www.turkishdailynews.com.tr/article.php?enewsid=65669

アンカラ大学水中考古学研究センターによるトルコイズミルの
Liman Tepe遺跡の調査、
http://www.turkishdailynews.com.tr/article.php?enewsid=65952

が発信されています。
Liman Tepeに関しては、青銅器時代の防波堤の跡が確認されているようです。海上交易の要所として栄えた都市であり、陸上での発掘も行われているようですが、1992年から水中調査も実施されているとのことです。木材と鉄を使用したアンカーの他、沈没船も確認されており今後の発掘調査の進展が期待されているようです。

串本沖 トルコ軍艦探査プロジェクト

2007年1月に行われた和歌山県串本沖の1890年に沈没したトルコ軍艦の事前調査に参加したときの様子などをまとめました。


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最新Convention on the Protection of the Underwater Cultural Heritage

2007年に入ってからも批准する国が増えているようです。アジア地域ではまだエントリーが無いようです。まだ批准していない国々では他の動きを見ながら、批准の是非に関する議論が進められているのでしょうか?

中国の沈没船

[ 問題 ]

現在、中国政府が推し進めている”水下考古学”の発展のための軸となるプロジェクトがありますが、この船の名前は?広東省で見つかったもので宋時代の沈没船です。

  1. 月光
  2. 野生号
  3. 海王
  4. 南海1号
  5. 泉州沈没船


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クロードさん!有難う!

フランスのダイバーといえばクストーが有名ですが、彼のチーフダイバーとして活躍したクロード・デュテュイさん(75)がこのほどトルコのボドルム海洋考古学研究所に1ミリオンユーロ(約1.5億円)を寄付しました!

クロードさんはかの有名な画家マチスの孫にあたりマチス財団を管理しています。彼は50年以上も海洋考古学に携わっており以前にも寄付を行っています。彼はちょうど1月に和歌山県串本にエルトゥールル号事前調査にも参加しました。今後彼の貢献をトルコの海洋考古学の貢献に役立てるために積極的に活動を行っていくことでしょう。

ダイブが終わり390円のお弁当を食べているところ。おいしかったそうです。

ちなみにクロードさんは日本好き!また日本のダイバーにも一緒になり串本ではみんなの人気者でした。75才にしてダイビングを楽しんでいました。

こちらはワイン?を飲んでいるところ


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亀甲船の調査

韓国で李舜臣によって建造されたと言われる亀甲船の調査計画が持ち上がっているようです。詳細は不明ですが、過去の経緯を踏まえて学術的な調査が行われるか注目したいところです。

詳しくは今日の朝刊をごらんください

2月2日の朝日新聞の「ひと」の欄に私が所属する研究所(INA)の初代所長のジョージ・バス教授が取り上げられているそうです。残念ですがネットでは「ひと」の欄が読めませんので、誰か読んだ方はおしらせください。

ご存知でしょうが、バス教授は水中考古学の父と呼ばれており、1960年代から沈没船の発掘調査を行ってきました。もちろん私の研究にも興味を持っておりいろいろな面でお世話になっています。新聞の内容はそれほど真新しいことは書いていないそうですが、この学問の発達に何か貢献できることでしょう。

ベトナム沈没船の遺物オークション開始

ベトナムのCa Mau地方で引き上げられた遺物がこのほどオランダでオークションにかけられることになりました。約100,000件ほどの遺物が売られるそうです。遺物は中国南部で作られた清朝の陶磁器類。この船は中国から出発してジャカルタに向かう途中で火災に逢い沈没した模様。遺物が競売される前に中国やヨーロッパで展示会を行ったそうです。


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