水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

インドで海洋考古学の国際セミナー開催

インドで水中・海事考古学が盛んであることはこのサイトでも
数回にわたって紹介しています。そのインドのニューデリーで
今年8月にインド海軍とインドの考古学局が合同で、国際学術セミナー
を開催するようです。

参加者、学術発表、ポスター発表などは現在でも受け付けている
ようです。興味のある方はこのWeb-siteの掲示板に
書き込みしてください。

INTERNATIONAL SEMINAR ON MARINE ARCHAEOLOGY – 2007(ISMA-3)
(Jointly organized by the Indian Navy and
the Archaeological Survey of India)
Theme MARITIME HERITAGE OF INDIAN OCEAN

Dates:23-24 August 2007
Venue: India International Center, New Delhi
Introduction International Seminar on Marine Archaeology is organized regularly every second year.

The ISMA-1, organized in 2003 was focused on the recent
discoveries on the West coast of India and maritime
activities in the Arabian Sea.

The ISMA-2, organized in 2005 was focused on the recent
discoveries on the East coast of India and maritime
activities in the Bay of Bengal.

Two day Seminar was attended by a number of mariners,
archaeologists, historians, navigators, naval officers and
host of other scholars and researchers from around the
world.

Objectives:The conference aims to bring together scholars and professionals to discuss a variety of topics related to
maritime archaeology in general and maritime heritage
of Indian Ocean in particular.

Topics relevant to modern development and protection of
underwater cultural heritage would also be addressed. 

ISMA-3 focuses on recent underwater archaeological
activities in the Indian Ocean and maritime cultural
heritage. New technologies of preservation of maritime
heritage and recent discoveries would also be included.

The Seminar will discuss the ancient ports, maritime
activities, marine archaeological finds, historic harbours,
and other similar maritime structures in the Indian
Ocean.

In addition to these the Seminar will also discuss
scientific advances in the field of underwater archaeology,
traditional boat building and navigation technology.
The problems of development schemes and relationship
between tourism and maritime heritage and the need to
protect underwater cultural heritage by suitable
legislation and support initiatives would also be discussed.

The role of education and public awareness in developing
the right attitudes towards maritime heritage is also an
important issue for discussion.

寛永通宝の保存処理

C県のとある海岸で見つけてしまった寛永通宝...これは多分船に詰まれていたもの(もしくは個人の持ち物だったのか?)が海岸に打ち上げられたのでしょう。保存状況は完全に錆び付いて緑色。小さな砂なども取り込まれ保存状態は良くありません。

今回は実験的にこの古銭に保存処理を施してみました。電解還元法(ER)を使用しました。この方法は、遺物に微電流を流し、水素を発生させ、遺物の中に溶け込んだ塩化化合物と水素を結合させて取り除く方法です。

保存処理そのものの説明は以前の金属の保存処理でしてあるのであまり細かくは説明をしてありません。それよりもこの保存処理方法のメリットなどについてケース・スタディとして解説しています。


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V-字型から平底へ?

[ 問題 ]

明代の発掘された沈没船のうち、福建省で作られ船だと考えられているものの、平底の船が発掘された遺跡の名前は?(ちなみに泉州や新安沈没船などは福建省で作られV-字型でした。)

  1. The Pattaya Shipwreck
  2. 蓬莱沈没船
  3. 南海2号沈没船
  4. The Bakau Shipwreck
  5. 黒石号


答えを見る »

INA オープンハウス

今週の土曜日(4/14)は、毎年恒例のShipwreck Weekendが行われます。これはテキサスA&M大学、海事考古学プログラムのオープンハウスのようなイベントで、プレゼンテーションなども行われます。テキサス近辺にお住まいのかたはぜひお越しください。

以前、日本で鷹島海底遺跡の木材調査に参加したAndrewさんも発表を行います。

Lectures:
9:00- 9:20 – Mark Polzer: The Anatomy of a Shipwreck Excavation: Bajo de la
Campana Project, Spain.

9:20-9:40 – Andrew Roberts: Great Republic: a Pacific Mail Steamship

9:40-10:00 – Dr. Deborah Carlson: A Monumental Cargo: The Roman Column Wreck
at Kizilburun, Turkey

10:00-10:20 – Katie Custer: End of the Line: The Final
Season of the Red River Project

10:20-10:40 Break 10:40-11:00 – Dr. Filipe
Vieira de Castro: Sailing the Pepper Wreck

11-11:20 – Dr. Helen Dewolf:
Conserving Artifacts from the Red River Excavation

11:20-11:40 – Dr. Wayne
Smith: New Technologies in Artifact Conservation

Open House:

1:00 – 3:00pm Open Tour of the Nautical Archaeology Program Laboratories:

Conservation Labs

Old World and New World Labs

Ship Reconstruction Lab

Ship Modeling Lab

The event begins at 9 a.m. at the A&M Library Annex, which is connected to Evans Library. The lectures, which feature projects from around the globe, will be in Educational Media Services Room 410 and will last until noon.

海洋考古学調査 フィールドスクール

今年も夏が近づいてきました。夏といえば海洋考古学の調査シーズン本番です。毎年世界各地で行われている生徒に発掘方法を教えるのがフィールドスクールです。19世紀の難破船、ボカチカプロジェクトです。

6月2日から10日までと短い期間ですが経験を必要としていません。初心者に調査方法を教えることが目的ですので。場所はテキサスのPort Isabelです。興味のある人はリンク先をごらん下さい。

また、興味があればテキサスA&M大学の見学なども同時に可能です。可能性としては空港からの移動なども提供できるかも知れませんのでご連絡ください。

今年度は?

毎年4月にちょっとした今までを振り返りと言う記事を書いています。このサイトが2005年4月にリニューアルオープンして以来多くの人のサポートを受け成長してきました。今年度はどのような水中考古学の発展があるのでしょうか?


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世界最古の沈没船の航海実験

現在までに発掘された最古の沈没船は青銅器時代のウルブルン沈没船(1300BC)です。この発見に興味のある団体が考古学資料を基に復元したニュースは以前にお伝えしましたが、こんどは2ヶ月にも及ぶ長期公開実験を行うそうです。トルコのイズミルから出発し、途中幾つかの港に寄りながらフランスに向かいます。

ちなみにリンクしてあるニュースの写真はウルブルン沈没船とは関係ありません。古代ギリシャのトライリムの復元船でしょう。ウルブルン沈没船は商船ですからオールはついていなかったと思われます。


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Q.水中考古学の父 ジョージ・バス先生ってどんな人?

1960年代に世界で最初に考古学者自らが水中での発掘作業を行ったことで知られています。ペンシルバニア大学にいた後、1976年にテキサスA&M大学で海事考古学のプログラムを設立しました。現在は引退、2001年にはアメリカ国家科学賞を受賞しています。


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水中ワイヤレス通信

水中では電波の代わりに音波を使うのは電波が屈折し使えなくなるためです。現在ではこのために水中での通信には制約がかかってしまうことは否めない事実です。トランスポンダーなどを設置し音波で位置の確認などはできますし、ケーブルを使えば問題ありません。

現在、スコットランドでは2年間計画で水中でのワイヤレスデータ通信を可能にするための研究が行われているそうです。この技術がすぐに一般にも使えるようにはならないでしょうが、海洋研究には大きく貢献できそうです。近い将来一般的になれば、ダイバーがそれぞれ水中で会話できるようになるのでは?


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アジア水中考古学研究所のサーヴェイ

ARIUA(アジア水中考古学研究所)がサイドスキャンソナーを使ってサーヴェイを行いました。どうやら水中にひとつの突起物を見つけた画像を公開しています。

ARIUAは国立東京海洋大学岩淵教授研究室の支援を受けて、北部九州の海底で遺跡探査を行いました。北九州芦屋沖では、近世の沈没船に関連するサイドスキャン・ソナーによる探査を調査グリッドを設定して、行いました。沈没船の発見には至っていませんが、豊富な海底情報が得られました。また、志賀島沖の「中世交易船」探査では有望な映像を得ることができました。ARIUAは今後、カメラを搭載した機器による確認調査を計画する予定です。

大きさとしては20m以上はあるのでしょうか?筋上にラインが何本か伸びているような跡も海底面に見えますが…底引き網のあとでしょうか?潜水調査、水中ロボットを使った調査で確認を行ってみれば何か判明するでしょう。