水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

海事博物館建設計画

イギリス海峡のGuernsey島は主要な交通のルート上であったために海洋文化が栄ていたようです。1982年にSt.Peter Portの港で発見された3世紀(AD)の沈没船は1985年から保存処理が始まり2009年には保存処理が完了する予定です。その後に保存処理前には行えなかったさらに正確な分析と同時に海洋博物館の設立も予定されているようです。これにはSouthHampton大学(海洋考古学で有名)の協力もあり立派な博物館が出来そうです。


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リッチランド会長逮捕!

ずいぶん昔にお伝えしたニュースですが、ついに沈没船引き上げ詐欺でリッチランドの会長などが逮捕されました。以前中国で大量の陶器を引き上げてオークションでもうけたマイケル・ハッチャーさんなども呼び込んだものでした。もともと沈没船という大切な文化遺産を金銭目的で引き上げることに反対する動きが世界で高まっている中、引き上げの実際の計画なしに詐欺を行っていたことは大きな問題でしょう。

このニュースを機会にUNESCOの水中文化遺産保護法、トレジャーハンティングの問題点や学術的な海洋考古学の研究に興味を持って、プラスに考えて行きましょう。

ダブリンでヴァイキングの船発見

ダブリンの北にある川の底から16mの長さ(幅は9m)の船が発見されました。この沈没船はクリンカー(よろい張り)方式でつくられており、ヴァイキングの船の大きな特徴といえます。炭素年代測定などもおこない’
たしかめるとのこと。この時代の船は貴重であり、きちんと保存処理をおこなうことを予定しています。イギリスには12000以上もの海底遺跡があると考えられています。


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巣山古墳 船の遺物出土

2007/01/25-17:24 木棺載せた船の部材、新たに出土=葬送儀礼後、堀の外に埋める-奈良・巣山古墳

奈良県広陵町教育委員会は25日、特別史跡「巣山古墳」(4世紀末~5世紀初頭)の堀から、船の部材などの木製品15点が見つかったと発表した。隣接した場所からは昨年2月に木棺のふた、木棺を載せた船の部材が出土しており、今回の木製品も同じ船のものとみられる。
 新たに出土したのは、船の側面に使われたとみられる端が反り返った板(長さ95センチ、幅20センチ)、ほぞ穴を開けた長さ2.8メートル、幅20センチの板など。昨年2月と同様、同古墳北東隅の堀の外堤に沿って埋められていた。


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イスラム初期の沈没船

イスラエル沖から8世紀の沈没船が発掘・調査されています。この時代のこの地域の沈没船は珍しく、成果に期待がかけられています。約10年前、ハイファ大学とテキサスA&M大学の合同調査で発見された沈没船のうちのひとつです。船の長さは15mほど。ロープ、布、木製の針やスプーンなどもあり保存状況が良いそうです。


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トライミックス

[ 問題 ]

技術的なダイビングなどで使用するトライミックスとはどんな混合ガス?

  1. ヘリウム・水素・酸素
  2. ヘリウム・メタンガス・空気
  3. エチルメチルケトン・ポリエチレングレコール・酸素
  4. 酸素・ヘリウム・窒素
  5. 窒素・炭酸ガス・酸素


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ユネスコ水中文化遺産保護条約

昨年末にエクアドルとウクライナがユネスコ水中文化遺産保護条約に署名をしたようです。20カ国の批准を経て施行される同条約ですが、現時点で12カ国が批准するかたちになりました。イギリス、フランス、オーストラリア、中国などの影響のある国々が批准の動きを見せれば、同条約の発効が進む可能性もあります。

1 パナマ 20/05/2003
2 ブルガリア 06/10/2003
3 クロアチア 01/12/2004
4 スペイン 06/06/2005
5 リビア 23/06/2005
6 ナイジェリア 21/10/2005
7 リトアニア 12/06/2006
8 メキシコ 05/07/2006
9 パラグアイ 07/09/2006
10 ポルトガル 21/09/2006
11 エクアドル 01/12/2006
12 ウクライナ 27/12/2006

続 エルトゥールル号調査

テキサスA&M大学のINAトルコチームが行っているエルトゥールル号調査の続報になります。海底には関連遺物が広範囲で確認されていますが、まだ船体の部材と思われるものは特定されていません。現地での調査、文献史料と地元の方々のインタビューと照合を重ねながら、沈没時の様子がどのようなものであったかたを再現する試みが続けられています。グーグルニュースを検索すると調査関連の記事をみつけることができます。船舶考古学のパイオニアであるジョージバス博士も現在調査現場を訪れています。

準構造船を復元する

古墳時代に活躍した船、準構造船の復元が行われているようです。刳り船をベースに外板を足した船で、これ以降の日本の船の基本となる船です。兵庫県で復元が進んでいます。多少の考古学資料もありますが、主に埴輪や絵などを元に推定して復元を行う予定。実際の考古学資料がないのが少し残念ですが、埋立地や河川などの工事の際にきちんと事前調査などが義務化されるのであれば、もう少し完全な船の発見も可能でしょう。機会があれば見たいです。


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クリシュナの都 水中発掘

インドのグジャラト地方、Dwarkaはインド神話によるとクリシュナが統治した町として知られています。しかし、この都市は現在水没しており目で確認することは困難でした。インド政府が組織する水中考古学チームが以前からこの海域をサーヴェイ(事前調査)しており、今回、発掘調査をすることが決まりました。この都市は約2500年前のもので宗教的意義が強く、この地元での博物館の建設なども予定されています。ヒンズー教徒にとってDwarkaは4番目に重要な遺跡だそうです。


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