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ワールドカップ出場国と水中文化遺産

ワールドカップ・サッカーがロシアで開催されていることもあり、試合は何時から?とか調べても、夜中でなかなか見れない人も多いのではないでしょうか?

さて、私の悪い癖で、国のリストがあると、ついついそのぞれの国の水中文化遺産(水中遺跡)の取組について比べてみたくなってしまいます。ユネスコ水中文化遺産保護条約を批准しているか、まだか、というのが手っ取り早く比較できるので、下にリストがあるのでご参考まで。サッカーを見る際に、ちょっと水中考古学・遺跡に対して考えてみてください。また、ちょっとした話の話題にもご活用いただければ幸いです。

グループごとに取り組みを見ていきましょう!

 

ぐるーぷAエジプトサウジアラビア、あまり水中遺跡のイメージがない国がユネスコ条約を批准していますね。とはいうものの、エジプトの海底遺跡は実は超有名。ネットで調べると沢山出てきますね。そして、現在のところ、その2国が予選敗退となりそうです。ロシアですが、プーチンさん自ら潜ってアンフォラなどを引き揚げたり、潜水艇に乗って水中遺跡を調査しています。ちなみに、ウクライナは批准しています。黒海は、2層の海であり、無酸素層があるため、当時のマストなどが立ったままの沈没船も発見されています。ウルグアイは、トレジャーハンターは違法となっています。確か、モンテビデオに国立海事博物館があったようです。ここ近年、積極的に国際交流事業を進めており、南米で存在感を増しつつあります。

ぐるーぷB:出場国のすべてが水中文化遺産保護条約を批准しています。最も優秀?なグループですね。スペイン・ポルトガルは、やはり大航海時代の歴史があるので水中・海事文化は保護の対象としています。マニラ・ガレオンなどは、国のモノと考えているため、所有権を主張しています。そのため、勝手に掘ると国際問題に発展します。引き揚げてしまったものは、無償で返還させられます。ちょっと怖いように感じるかもしれません… 金銀財宝など、もちろん、スペイン政府が売却などするわけではなく、博物館などで展示するなど一般に還元できる形で活用します。展示で活かしたほうが、経済効果が高く、国民全体が豊かになると考えられています。売却しても、数人が一時的にお金持ちになるだけ。もったいないですね。ポルトガルには、ペッパーレックという沈没船がありますが、日本人も乗っていたそうです!17世紀初めにリスボンの目の前で沈没しています。日本刀のツバなど発見されています。モロッコも、ジブラルタルを挟んで対岸です。近世には海賊が多かった地域で、沈没船も多くあるそうです。イラン!実は、アジアで最初にユネスコの水中文化遺産保護条約を批准した国なんです。資金面では、かなり苦労していると聞きますが、政府や大学など水中遺跡に対して関心がそれなりにあるようです。

ブラックスワン 推定5億ドルの財宝が見つかった!とかニュースになりましたが、その後の裁判・判決に関しては、あまりニュースにならないのが残念です。発見・発掘を行った会社は、大赤字。引き揚げたモノすべてスペイン政府が没収しています。

 

ぐるーぷC:スキューバダイビング発祥の地、フランス。国が中心となり保護を進めています。物静かなイメージですが、しっかりと調査を進めています。デンマークは、バイキング時代の船、そして、石器時代の遺跡も沢山あります。数千件の水中遺跡が周知されており、工事などに先立ち調査を行う体制が出来上がっています。そのため、いまさらユネスコの水中文化遺産保護法を批准するとかしないとかは問題としていないようです。国内法でしっかりと整備されています。オーストラリアは、移民の国ですので、沈没船の調査は盛んです。そして、戦争遺跡も保護されています。シドニー湾の旧日本軍の潜水艦、ダーウィン湾の水中遺跡などなど。現在、ユネスコの条約の批准に向けて国内法の整備を進めているそうです~連邦法、州の法律、国際法などなどと調整に時間を有するようです。そして、ペルー。2000年以降、活発に活動を始めています。いろいろと成果があるようですが、私がスペイン語がもう少し読めれば、情報提供していきたいです。

フランス 水中考古学ロボット人型 開発中。

 

グループD:このグループは、アイスランド以外は批准。以前、オランダで調査に参加した際に、アイスランドから来ていた人が調査チームにいました。実例は少ないが、これから発達していく!と熱く語っていました。冷たい海ですので、有機物の保存には最適でしょう。これからに期待。アルゼンチンは、大学などが活発に調査を行っていました。いくつか有名な遺跡があります。クロアチアは、積極的にユネスコと協力して水中考古学センターなどを設立しています。ここ数年で、大きく進歩した国です。雑誌で特集が組まれるほどのイケメン水中考古学者がいるそうです…(噂?)。ナイジェリアについては、すいません、情報収集中。大航海時代から多くの船が訪れています。アフリカの西海岸で昔から水中文化遺産に対しての取組に積極的に参加しています。昨年度は、国立海洋大学で水中・海事考古学の教授職を募集していました。大学でも水中考古学のプログラムができるのでしょうか?

クロアチア 水中考古学 (グーグル検索)

 

グループE:コスタリカ!つい先日、ユネスコの条約を批准。これで60か国の大台に乗りました。セルビアは未批准ですが、アルバニア、ボスニア、クロアチアなど隣国は批准しており、積極的に海外の大学や研究所と協力しています。スイスは… 山々に囲まれたアルプスの国。水中考古学とはほぼ無縁。と、思うかもしれませんが、水中遺跡調査発祥の地と考えることが出来ます。有名な湖の杭上住居群(石器時代)が19世紀に発見され調査されています。ワールドカップ第1回大会が開催された1930年よりもずっと昔に水中考古学が始まっていたんですね。ちなみに、この杭上住居が日本にもあるんだ!と考えてそれを証明するために、諏訪湖で調査が行われたのが1908年の事です。さて、ブラジル。しばらく、政府とトレジャーハンターの癒着が問題視されていました。現在、オランダなどと協力しながら学術的調査を進めています。イギリス・スペイン・ポルトガル・オランダなど大航海時代にこの地域の派遣を狙って争っていました。その遺跡が多いですね。

コスタリカ 60か国目の批准(ユネスコ)

諏訪湖の水中遺跡 曽根遺跡

 

ぐるーぷF:メキシコは、水中遺跡の引き上げを行わず、教科書通りの現地保存を徹底し、地元からの協力を得ながら活用などを考えて、しっかりと学術調査を行ってきた国です。20世紀初頭には水中遺跡が盗掘にあったり、60-70年代にはトレジャーハンターが活動を活発に呼びかける時期などもありました。セノーテ(水中鍾乳洞)の遺跡が有名です。ドイツは、我が道を行く!という印象がありますが、きちんと自治体を中心とした水中遺跡の保護を行っています。そろそろユネスコの条約を批准するのではないかと聞いています。スウェーデンは、17世紀の軍艦ヴァーサ号が有名です。船体の95%以上が残っていた軍艦で、1960年代に引き上げられています。現在、毎年100万人以上が訪れる北欧No.1の博物館で、ノーベル博物館よりも来館者数が多いそうです。韓国は、新安沈没船が有名ですね。国立の研究所があり、10数隻の沈没船を引き揚げています。調査船や水中考古学ロボットを保有しています。

韓国・国立海洋文化財研究所

ヴァーサ号博物館

メキシコ セノーテ 水中洞窟遺跡

*うんちくですが、ヴァーサ号の引き上げを支援したのは、グスタフ・アドルフ国王です。彼は、皇太子時代に日本韓国で考古学調査に参加しています。瑞鳳塚の発掘など視察をしたと言われています。どこだか忘れましたが、古墳を見に行ったらスウェーデン皇太子が訪れたと書いてありました。また、有名な話では、奈良三彩の研究をしたとか…。日本の考古学とヴァーサ号の意外な繋がりですね。

 

ぐるーぷG:なぜか海洋国家であるはずのイングランド以外の国がユネスコの条約を批准しています。一般的に、大国は、水中文化遺産保護の法律に積極的ではありませんでした。というのも、海洋研究や軍事活動など、公海において自由に活動できることは大国にとってメリットは大きいです。しかし、文化遺産の保護は、その活動を制限するものであるわけです。一度制限されると、付随的に他の活動も制限されるのではないかと懸念が生じていました。また、国内法もある程度整備されているので、国際法との調整が大変。しかし、英国はまだ批准はしていないですが、その規則や理念はそのまま採用しています。民間の活動が積極的で、NPOや大学での活動が国内だけではなく、世界的な活動をしています。ユネスコのトレーニングコースなども、イギリスのNPOのトレーニングコースをベースにしています。イギリス・ヘンリー8世のメアリー・ローズ号は発見され引き揚げられています。チャールズ皇太子も、発掘に参加しています。そうです、皇太子が海に潜って発掘しています。ベルギーですが、法律の整備など意外とこれからな部分もあるようです。あまり海に面しているイメージのない国ですね。海岸地域にある水没遺跡などに考古学者の興味が集まっているようです。チュニジアは、ローマ時代の遺跡があり、結構ヨーロッパの研究者が昔から調査したい地域として挙げていた場所です。ですが、近年は、自分たちの研究をどんどん進めています。パナマは、いろいろと難しいところ。いち早くユネスコの条約に批准はしたんですが、その後もトレジャーハンターが活動を続けているとかいないとか…何か政治目的で批准をしたのでしょうか。私よりも情報の詳しいかたに聞いてみないと現状がよくわかりません。

NAS(イギリスの民間の取組)

 

ぐるーぷH:まさかの批准国なしのグループです。セネガルは、海とのつながりは歴史的に強い国です。沖には奴隷船があり、調査が進められているそうです。ヨーロッパの影響を受けた旧市街や港など歴史的景観なども海事文化というコンセプトで見ると海事考古学の範疇に入ります。コロンビアですが、トレジャーハンターとの関係を断ち切っていますが、まだ因縁の対立が…ここ数週間前からニュースになっているので、下のリンク先をご参照。ポーランドは、バルト海の国ですので、沈没船などの保存状態は最高です。船が丸ごと残っている場所もあるようです。ただし、スウェーデンのような軍艦の発見もなく、また、どちらかというとヴァイキングの中心地ともずれるので、なかなか歴史の表に出てきていない気がします。もっと評価されるべきですだと思いますが、ポーランド人は、情報発信が苦手なのでしょうか…海事博物館など充実しているようです。

ポーランド海事博物館

コロンビア サンホセ号と財宝

と、以上です。随分と長い記事になってしまいました!すいません。

 

参考資料!ユネスコ水中文化遺産批准国リスト(ワールドカップグループ)

グループA
ロシア
ウルグアイ
エジプト 2017
サウジアラビア 2015

 

グループB
スペイン 2015
ポルトガル 2006
イラン 2009
モロッコ 2011

 

グループC
フランス 2013
デンマーク
オーストラリア 未・備
ペルー

 

グループD
クロアチア 2004
ナイジェリア 2015
アイスランド
アルゼンチン 2010

 

グループE
ブラジル
スイス
セルビア
コスタリカ 2018

 

グループF
メキシコ 2006
ドイツ 未・備
スウェーデン
韓国

 

グループG
ベルギー 2013
イングランド 未・備
パナマ 2003
チュニジア 2009

 

グループH
日本
セネガル
ポーランド
コロンビア

未=ユネスコの条約には未批准

未・備=未批准だが、国の方針は決まっており国内法などを整備中。

西暦=批准・加盟した年

 

 

鷹島から海底遺跡図録販売中だそうです。

元寇の島、鷹島海底遺跡の図録が販売されているようです。わりと一般向けの写真の多い本になっています。蒙古襲来の際に実際に使用された武器や様々な道具などが見れます。調査の様子や歴史などなど。海から蘇った歴史を体感!

1冊700円、送料・申し込み方法などは、松浦市にご連絡を。

鷹島海底遺跡図録『海底から甦る元寇船の航跡』を販売中!

 

1.宛先
〒859-4303
長崎県松浦市鷹島町神崎免146番地
松浦市立埋蔵文化財センター

2.問合せ先
松浦市立埋蔵文化財センター
電話:0955-48-2098

 

詳しくは、こちら

日本の水中遺跡 

以前にもお伝えしましたが、月刊ダイバーに連載されていた、水中遺跡の特集。プロカメラマンによる写真がきれいです。学術的な観点も少し交えて書かれています。ここから水中遺跡の魅力を知ってもらい、詳しく調べてもらえば世界が広がることでしょう。

古代の遺跡、貿易陶磁器の集まる場所、戦争遺跡、湖の遺跡、元寇の沈没船、などなど。

太平洋の(水中)戦争遺跡の取り扱いについて

戦争遺跡は、様々な感情を呼び起こします。すでに太平洋戦争から70年を経過していますが、それでも人々の記憶の中に残っています。

過去から学べない者は、将来同じ過ちを犯すことになります。過去を学ぶのに最もインパクトのあるモノ、直接的な証拠は考古学遺跡でしょう。世界各地には戦争遺跡が残されていますが、水中には、まだまだ多くの戦争遺跡が残されています。

しかし、水中では人々が気がつかない間に劣化が進んでしまうことがあります。また、人間が遺跡を破壊することもあります。太平洋の島々では、この戦争のメモリアルを次の世代にも残そうと、様々な取り組みが行われています。

つい先日、ミクロネシア連邦がユネスコの水中文化遺産保護条約を批准しました。太平洋戦争の遺産も、文化遺産として保護の対象として捉える動きが進んでいます。しかし、具体的にどのように保護していくのか、技術を持った人も少なく、難しい問題です。

ユネスコでは、新しく太平洋の戦争遺産に特化しかマニュアルー保存のガイドラインーを出版しました。戦争遺跡に限らず鉄製(金属)の水中文化遺産の現地(原位置)の保存方法についても使える情報を提供しています。

無料でダウンロード 

写真も、印象に残るものも多いのですが、忘れてはいけないのは、多くの方が命を落としたことです。遺骨収集の問題なども真剣に議論する必要があります。

呂500発見!

若狭湾沖で探査中の呂500号。

発見されたようです。今日も探査中だと聞いておりますが、伊121号など別の潜水艦や沈没船などを確認するそうです。

他の沈没船も発見されると良いですね。きちんと探査をすると色々と見つけることができます。世界には、数千年前の沈没船も発見されています。水没した遺跡だと1万年前のものもあります。(詳しくはこのサイトで色々紹介しています!)

今回は、破棄された場所などが記録にのこっていたり、漁師さんによる情報などもあったのでしょう。船体も大きいので見つけやすかったと思われます。

夢は遣唐使船を発見すること。

エモンズ 海底に沈んだ船を記録する

期間限定のようですので、お早めにダウンロードを。

沖縄の海に沈むアメリカ軍の船、エモンズ。近年、ダイビングスポットとして知られつつあります。ちょっと上級者向けの場所なので、なかなか簡単には行けません。

沈没船を正確に記録する方法として音波などを利用する方法がありますが、近年、その技術がどんどん正確・精密なものになってきています。水中・船舶考古学の世界的ジャーナルに、日本人の研究者が記録方法について論文を発表しています。

ちょっと難しいですが、ぜひぜひ今のうちに入手しておきましょう。

 

 

呂500など。深海から生放送

旧日本軍の潜水艦、呂500号や伊号潜水艦を発見する調査が行われています。船の上から生放送中!

にこ生

若狭湾沖だそうですが、見つかると良いですね!期間限定です!

発見後は、きちんと学術調査などが必要です。むやみに引き上げると環境を悪化させ、周りの生物環境や遺跡にも害を与える可能性も指摘されます。あのタイタニック号も、一部引き上げなど人が手を加えたことによる劣化の速度が早まったとも言われています。歴史のある潜水艦ですので、メモリアルとして保護・管理を考えましょう。

 

さて、期間限定ではなく、ある程度継続して深海の調査がライブで観れるサイトを紹介します。移動中などもずっと垂れ流し。海外の研究機関によるものです。

沈没船のほか、海底火山、生物の調査などが見れます。 放送されていないときもありますが、年間300日以上は放送していると思います。また、過去の動画のハイライトもいいですね。

OKEANOS EXPLORER 

NAUTILUS LIVE 

 

水中遺跡地図

いろいろとデジタルベース化が進んでいるのは、当たり前ですね。周知の遺跡地図も日本各地でGISベースで公開されています。開発などに際して周知の遺跡を調べるのに便利ですし、また、自分の家の近くの遺跡を調べたい!というときも便利ですね! 実は、私が前住んでいた家は周知の遺跡に隣接していたので、もし掘るとなると発掘許可が必要です。

さて、アイルランド周辺の海の遺跡の地図が先日一般公開されたので紹介していましたが、ニュース記事になっていたので、再度紹介します。

記事によると、355,000平方マイルの中に、3,554件の水中遺跡と思われるポイントが登録されているそうです。これは、開発に伴い発見されたり、漁師さんなどが発見したものです。しかし、これらのポイントの多くはいつの沈没船なのか、どのような遺跡なのか(もしくは単なる海底地形なのか)、わかっていません。周辺で開発などがあった際に調査をするようですが、「遺跡の可能性大!」というポイントを周知しているにすぎません。

そして、アイルランド周辺には、1万4000件ほどの海難の記録があります。その多くも、詳細がわからないようです。わからないことだらけですが、ポイントを押さえているのと、また、開発前の事前調査や遺物発見時には報告する義務などがありますので、ポイントはどんどん増えていっているようです。記録に残らなかった海難事故、そして、様々な理由により消滅した水中遺跡も多くあります。

さて、日本も同様に水中の遺跡を管理する必要があります。アイルランドの355,000平方マイルは、およそ92万平方キロ。日本の排他的経済水域と領海を合わせると、450万平方キロぐらいでしょうか。アイルランドの5倍ほどですね。

その5倍のなかに、どれだけの水中遺跡があるのでしょうか?全国の海難記録の総数を出すのは難しいですが、20世紀以前の記録で市町村に残されている文献だけでも8千件以上はあるかと思います。最近の海難記録までを含めると、1万件は超えるのではないでしょうか?さらに、記録に残らなかった海難事故を考えると…。

気が遠くなるような水中遺跡がありそうですね。アイルランド地図を見ていただくと分かりますが、多くの移籍は陸の近くにあります。海底ケーブルや浚渫、埋立地などで壊さないようにすることが大事です。しっかりとした事前調査と水中であっても工事現場には遺跡がある可能性は高いことを周知することが大切です。多い場所では20〜30mおきに遺跡があったり、時には数世紀離れた沈没船が重なって発見されることもあります。

TIMEが選ぶ偉大な科学者

アメリカ・タイムマガジン社がえらぶ偉大な学者( history’s greatest scientists)の中に、水中(海事)考古学の先駆者であるジョージ・バス教授が選ばれたようです。歴史的に著名な科学者の中の一人に選ばれたようで、ホーキング博士、心理学のフロイト博士、ガリレオさんなど偉人が並んでいます。水中という環境に人類の痕跡を求めて自ら調査に向かった姿勢、そして、そこから人類の交易の歴史の新たな形態を見出した点、その後の世界的な分野のひろがりなどが評価されています。

1960年代からトルコを中心に研究をはじめ、3300年前の沈没船、ウルブルン沈没船などを発掘しています。アメリカのテキサスA&M大学で1976年に世界で初めて水中考古学を専門で学べる大学院のプログラムを設立しました。その後、世界各地でこの分野を学べる大学が増えています。日本では、なぜか馴染みの薄い学問分野ですが、世界各地では陸も水中も分け隔てなく水中遺跡がきちんと管理されています。周知の遺跡もそれぞれの国で数千~数万件発見され、開発とのバランスを保ちながら遺跡の保護や研究が進んでいます。

タイムマガジンは、ニュースウィークなどと肩を並べるニュース雑誌の最大手ですね。日本の書店にも並んでいるのでしょうが、ネットでは元記事が読めないようです(残念)。ともあれ、バス先生は、アメリカ国家科学栄誉賞もいただいている方です。アメリカではノーベル賞に最も近い賞であると言われています。水中考古学が広く国民に理解されていることがよくわかりますね。

私がちょうど学生として入った時にリタイアしましたので、先生の最後の最後の学生です。生徒を自宅に呼んでオペラ鑑賞会をしていました。よく遊びに行きましたが、レッド・チェッペリンが嫌いだったようです…。和歌山の串本に一度遊びに来ていたので、那智滝に連れていったら感動していたことを覚えています。だいぶお年なので、今度アメリカに行く際には、時間を作って会いに行く予定です。

チチカカ湖の水中考古学を支援しよう!

チチカカ湖の水中遺跡発掘プロジェクトを支援!

ここ数年、何かと話題に挙がるネットを通したクラウド・ファンディングですが、UNESCOのバックを受け、チチカカ湖の水中考古学プロジェクトも支援を受け付けています。

チチカカ湖での発掘を支援したい!という方は、もちろん歓迎しますが、ビデオだけでも見てください。水中発掘の様子がよくわかります。インカ時代の遺跡がタイムカプセルのように残っているそうです!20遺跡ほど発見されているようです。

ペルーやボリビアなど、それほど文化財の保護にはお金をかけられないのですが、貴重な遺跡をなんとか調査し、保護を進めていくことを目指しています。