水中考古学の薦め

人間の新しい環境に乗り出していく好奇心と挑戦心が物質的にあらわれたもの、それが“ふね”です。考古学は水中であれ地上であれ基本とすることは全く同じです。過去を愛する人、遺物を将来のために守っていく心を持った人の集まりが水中考古学を発展させていくことでしょう。トレジャー・ハンティングや水中考古学まがいのものが日本では認知されてきていますが、考古学の目的は遺跡・遺物の保護です。過去を大切にすること、それが第一原則です。今こそ日本人の海への関心を高めるべきです。地上の重力に魂を束縛された人間の心を解放し、水中遺跡の関心を高めていく。それが私の使命だと考えています。

2005年4月2日 Randall Sasaki

アレクサンドリアの海底遺跡博物館とフランク・ゴディオ氏

アレクサンドリアに沈んだクレオパトラ宮殿について耳にした人がいるのではないでしょうか。先にこのWeb-siteで紹介したUNESCOの水中文化遺産保護のプロモーション動画にもその映像があります。この遺跡に海底博物館を建設する話があるようです。遺跡の調査には多くの考古学者が関わっています。なかでもフランク・ゴディオ氏(Franck Goddio)はよく知られています。氏は多くの水中遺跡のプロジェクトを手掛けてきました。http://www.franckgoddio.org/Default.aspx 一方で氏が関わったプロジェクトは必ずしも学術的でないとの批判もあります。水中遺跡の価値を広く周知することは大切ですが、その価値を十分に調査するステップもまた同様に重要です。

20ヶ国批准目前。スロベニア共和国(The Republic of Slovenia)が19番目の批准国

スロベニア共和国がユネスコ水中文化遺産条約を批准するようです。条約発効まであと1ヶ国の批准を残すのみとなりました。年内の条約発効が現実のものとなってきました。条約発効後の話も出てきております。現在の批准国の多くは水中文化財や遺産に関して専門家や機関を持っていません。批准国によって組織される委員会が機能するのか疑問もあがっています。一方で、現在の批准国やこれから批准を目指す国には、適切な管理・保護を行えるように体制づくりを進める動きもあります。オーストラリアのフリンダース大学院の海事考古学プログラムはアジアの批准国であるカンボジアからフェローを招聘して、水中文化遺産保護・管理のエキスパート育成に助力する計画です。

現在の研究の関心について

水中考古学という言葉を聞いてまず連想されるのは、水中での発掘調査でしょうか。船舶・海事考古学のプログラムを組む大学では、毎年フィールドスクールを実施して水中での考古学調査の経験を積むことが重視されています。ここでは調査とは別に、海事考古学においては、どのような研究がテーマとなりえるのかということについて、若干お話ししたいと思います。


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3Dイメージを利用した水中遺跡探査の疑似体験!?

BBCからのニュースで、バーチャルサブマリンを利用して水中遺跡を探索するシステムが将来開発されるかもしれないとのことです。Venus(Virtual Exploration of Underwater Sites)と呼ばれるプロジェクトでは、実際の考古学の研究から得られた沈没船や遺物の情報を3D再現し、シュミレーションのようにそれらを探索することができるとか。データのBiasを減らすことができれば、水中遺跡のプローモションや理解普及に利用できるかもしれません。

アメリカ最古の人骨が水中遺跡から発見

メキシコ・カンクーンの近くにある町、テゥルムでアメリカ大陸最古となる可能性の人骨(女性)が発見されたそうです。ナショナル・ジグラフィックから発表されています。まだ精密な調査がもう少し必要だそうですが、炭素年代で13,600年前と出ています。

この人骨は水中洞窟の中から発見されたそうです。水深約15mの地点ですが、当時は海底面が低かったので陸だったそうです。彼女は東南アジアか北アジア系に骨格の特徴が似ているそうです。


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新入生!

新学期が始まり2週間がすぎました。そろそろ新しいクラスにもなれ始め、講義の内容も本格的に難しくなってくる頃です。さて、今年の新入生はどんな生徒が入ってきたかというと...


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ユネスコが水中文化遺産保護条約への理解を促進するため動画を作成

上記のサイトでは、ユネスコ水中文化遺産保護条約の概略を説明した動画を見ることができます。日本語のバージョンはありませんが、映像からその内容を何となく理解できるのではないでしょうか。インターネットの環境によっては再生のスピードに問題を感じるかもしれません。動画は短くまとまっており、水中文化財や遺跡が保護条約のなかでどのように位置づけられているのかを説明しています。条約が国連海洋法にもともと定められていた水中文化財・遺産の保護を補完することを意図していることが述べられています。また動画の後半部では条約が保護だけを目的としたものではなく原位置保存を前提にした、水中遺跡の一般への開放を重視していることが述べられています。動画で使われている水中遺跡の調査シーンには偏りがあり、必ずしも学術的に評価されている調査の映像を使ったものでないとの批判も出されています。

NASが水中考古学のフィールドトレーニングについての新刊を出版

イギリスの水中考古学調査団体NASが新たなトレーニングガイドの本を刊行しました。最初のトレーニングガイドが出版されたのが1995年。以来第2版の出版が望まれていました。新たなガイドは、第1版を踏襲するかたちで、新たな調査技術について触れられています。またカラー写真が増えたりもしています。第1版から省略されたチャプターもあるので、新・旧両方のトレーニングガイドを持っているのが良いかもしれません。また調査事例などはどうしてもイギリスやアメリカが中心となっています。価格は洋書としては、低めに設定されているので、購入し易いかもしれません。

子供が発見古代のカヌー

サウス・カロライナ州では今年は雨が少ないため川の水位が下がっていました…

7月、Keowee川で遊んでいた子供たちが一部土に埋まったカヌーを発見しました。何日かして、近所の友達にもその発見を見せたそうです。なんと、その中のひとりが、以前すぐ近くの川で発見されたカヌーのニュースを覚えていたそうです。そのため、貴重な遺物であると思い、また、空気に触れると劣化が始まることを聞いていたので水の中につけておいたそうです。

その後、政府機関などに連絡をいれ、先日無事に引き上げが行われたそうです。カヌーの分析はまだこれからですが、引き上げなども地域のボランティアによって行われました。

地域の子供によって発見、一時保存、そして住民が一緒になって遺物を守る。そんなすばらしい例が実際に行われた良いニュースですね。

こちらが以前に発見されたカヌーのニュースです。

http://www.chattoogariver.org/index.php?req=canoe1&quart=Su2004


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ラボでの仕事

大学に通うにはお金がかかる!というのは当然でしょう...ですが、いろいろと役に立つシステムがアメリカにはあります。


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